研究課題
基盤研究(C)
申請者が研究開発を進めているsingle needle dialysisの原理に基づく新生児用超低用量血液浄化システムの実用化に向けて,安全性の検証を行った.血液循環中の回路内圧の測定結果は,新生児の血液浄化療法に対応可能と考えられた.しかし,時間の経過とともに,血液循環の方向を変える三方活栓部に凝血塊形成・漏血を認めた.新生児では可能な限り長時間の血液浄化療法の継続が期待されるため,実用化に向け長時間の耐用性と水分出納精度につい改良が必要である.
小児腎臓病学
超低出生体重児を含む新生児にとって,現行の血液浄化機器はその回路容量が過大であるため,我々は,新生児用超低容量血液浄化システムの研究開発を行っている.本システムの体外循環回路容量は3.2 mLと世界最小であり,超低出生体重児を含む新生児の急性腎障害や先天代謝異常症に対して体外循環を用いた血液浄化療法をより簡便かつ安全に施行することを目指している.