ウサギ成熟胎仔及び新生仔の動脈管に発現するHSP70は、Hsp72 (HspA1B)であり、種を超えて出生前後のラット動脈管中膜に発現することを確かめた。新生仔動脈管中膜の外膜近傍にHsp72は局在し、元の内腔に近いアポトーシス領域とは異なっていた。HspA1Bとc-FosのmRNAの発現パターンがよく一致することを発見した。c-FOSは、c-JUN等とヘテロ複合体を形成する転写因子であり、細胞増殖、分化、アポトーシス等に関与する。しかし、c-JUNの発現は動脈管で肺動脈や大動脈よりむしろ低かった。c-FOS関連のストレスレスポンス遺伝子群が動脈管の酸素刺激により発現することがわかった。
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