研究課題/領域番号 |
15K09737
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構岡山医療センター(臨床研究部 |
研究代表者 |
竹内 章人 独立行政法人国立病院機構岡山医療センター(臨床研究部, その他部局等, その他 (40731386)
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研究分担者 |
曽 智 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (80724351)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 発作自動判別 / 動画像 |
研究実績の概要 |
動画と脳波による発作自動判別プログラムに関しては、まず発作時の体の動きがわかりやすい乳児のビデオ脳波データを用いてプロトタイプを作成し、評価を行った(学会発表:IEEE Conf Proc IEEE Eng Med Biol Soc 2015)。新生児発作のデータに基づいたものではないが、本研究の核となる動画像と脳波による発作自動判別システムのプロトタイプができた意義は大きいと考えられる。新生児発作のビデオ脳波データに関しては、これまでに蓄積されている10例の新生児発作のビデオ脳波データをレビューし、臨床発作(CSz)の部分と発作間欠時のビデオ脳波データ切り出しを行った。研究の進捗がやや遅れたため、発作自動判別システムに新生児発作データを学習させるところまでは至らなかったが、データの準備ができたため、次の段階としてデータの学習に進む予定である。また、発作自動判別プログラム開発に並行して、新たな発作時ビデオ脳波データの記録も進めている。 エアパックセンサを用いた呼吸、心拍のモニタリングシステムに関しては、乳児用のシステムを基盤にして開発を進めているが、普段使用しているモニタリングシステムから呼吸・心電図のデジタル情報を取り出してエアパックのデータと時系列を合わせて記録するために新たなプログラムを作成する必要性が生じたため、現在はプログラムの開発に着手したところである。プログラムが完成し次第、データ収集を開始する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の予定では、研究1年目に新生児発作データを用いて発作自動判別プログラムに発作時データの学習をさせる予定であったが、ビデオ脳波記録の量(記録時間)が予想外に膨大であり、脳波を視察して発作を抽出していく作業に時間がかかってしまったため、データの切り出しまでしかできなかった。また、エアパックセンサを用いた呼吸・心拍モニタリングの部分に関しては、呼吸・心電図情報の取り出しのために新たにプログラムを作成する必要性が生じ、進捗が遅れた。
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今後の研究の推進方策 |
既に切り出しが完了した新生児発作データを用い、27年度に作成した自動判別プログラム(プロトタイプ)にデータの学習をさせる予定である。また、新たな発作時ビデオ脳波データの記録に関しては、これまで同様に症例の蓄積を進めていく。 病棟モニタリングシステムからのデータ取り出しプログラムが完成し次第、エアパックセンサを用いた呼吸・心拍データの記録を開始する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
エアパックセンサのデータ収集開始が遅れたため、エアパックセンサとデータ取り込みシステムの開発・改良のための予算があまり使用されていない。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度使用額に関しては、大部分をエアパックセンサーの開発・改良と、病棟モニタリングシステムからの呼吸・心電図データ取り込みプログラム構築に充てる予定である。
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