ノンコーディングRNAは生体の恒常性を保つために多様な機能を果たしているが、角化における役割は解明されていない。本研究では、角化をコントロールするノンコーディングRNAの同定を目指した。まず、手掌と前腕から採取した皮膚から抽出したRNAを用いてトランスクリプトーム解析を行い、角化の強い手掌と角化の弱い前腕でRNA発現量を比較した。種々のバリデーションを行い、13種類の候補RNAを同定した。次に、それらのRNAをsiRNAにてケラチノサイトでノックダウンし、3次元表皮を構築し組織学的に解析したところいくつかの候補で角化異常を認めた。これらのRNAは角化を制御する機能を保つことが予想される。
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