ProfilaggrinのN末領域(proFLG-N)は核内に移行しDNAを分解、細胞死を誘導する。この機序としてカルパインIを介するシグナルが関与し、さらにapoptosis-inducing factorの関与も示唆された。proFLG-Nと結合する分子をプロテオミクス解析にて検索したところ、pininが同定され、その両者が核内で直接結合すること、pinin自体が細胞死と直接関与することも見出した。さらにproFLG-Nの最もN末端に存在する19アミノ酸を皮膚有棘細胞癌の株細胞であるHSC-1細胞に導入したところほぼ全てが細胞死に至り、有棘細胞癌の新規治療になり得る可能性が示唆された。
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