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2016 年度 実施状況報告書

KOマウスを用いたCavolin1及びAK2による皮膚発生制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15K09741
研究機関京都大学

研究代表者

松村 繁  京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 助教 (60523511)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードAK2 / 細胞運命
研究実績の概要

培養細胞による脂質制御の表現形が安定せず、生体の解析に重点をシフトして研究を行った。AK2のfloxマウスのホモ個体を得ようとしたが、体外受精法を試してみてもホモ個体を得ることはできなかった。AK2ノックアウトマウスは胎生致死であることが報告されている。floxed ES細胞選択用に組み込まれたFlp NeoがAK2発現を阻害している可能性が考えられた。そこでFlpマウスと交配させ、Neoを飛ばそうと試みたが、Neoを飛ばすことに未だ成功していない。現在、理研よりFlpマウスを新規にもらいうけ交配を行っている。
一方、カベオリンノックアウトマウスを用いた、胎児期での皮膚基底細胞の分裂軸は、野生型に比べて分裂軸がランダムに乱れることを見出した。しかし、皮膚形成そのものに影響を与えている証拠は得られなかった。これは以前のABL1ノックアウトマウスでも同様であったことから、分裂軸異常だけでは、皮膚形成異常は起こらない、ロバストな皮膚形成機構であると考えられる。
皮膚においては、胎児期E10ステージの子宮内に高濃度のレンチウイルスを注入することで皮膚特異的にウイルス感染させることができることが知られている。AK2のコンデショナルノックアウトマウスがどうしてもできない場合はこの系を用いることも計画している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

AK2floxマウスが思うように動かず苦戦している。Neoを飛ばすことで先にすすめると思われる。
一方でcaveolinマウスでの分裂軸制御の乱れが見られたことは進展と思われる。今後はAK2との関わりを精査していくつもりである。

今後の研究の推進方策

どうしてもうまく行かない場合の代替案として以下を考えている。AK2KOマウスは胎生致死であるが、皮膚発生時より少し早く死んでしまう。致死になる以前の臓器での細胞分裂軸、細胞運命を調べることも研究成果をまとめる現実的な手段であろうと考えている。特に造血細胞は、Ak2の機能が報告されており有望である。こちらの研究も並行して行うことを計画中である。

次年度使用額が生じた理由

AK2 floxマウスのホモ作出がうまくいかず試行錯誤しているため実験が遅延している。

次年度使用額の使用計画

Ak2マウスの交配、維持、及び皮膚以外の臓器での実験系の確立も視野に消耗品を中心に使用していく予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Interphase adhesion geometry is transmitted to an internal regulator for spindle orientation via caveolin-1.2016

    • 著者名/発表者名
      Matsumura, S., Kojidani, T., Kamioka, Y., Uchida, S., Haraguchi, T., Kimura, A., Toyoshima, F.
    • 雑誌名

      Nature Communications

      巻: 7 ページ: 1-12

    • DOI

      10.1038/ncomms11858

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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