今回、神経型XPA、XPD/CS、皮膚型XPV、CSB患者を対象とし、放射線誘発DNA損傷修復機能をγ-H2AXのフォーカス形成を指標に検討した。その結果、XPV細胞、CSB細胞におけるγ-H2AXのフォーカス形成は正常細胞より10-30%低下がみられた。XPA、XPD/CS細胞では正常レベルであった。以上から、放射線照射後のCSB、XPV患者由来細胞のDNA損傷修復能は、正常細胞に比して劣る可能性があり、検査や治療における放射線の使用が生体に悪影響を及ぼす可能性がある。このDRC低下とXPV、CSBの遺伝型、臨床的重症度、放射線皮膚障害(急性、慢性)との関連は見いだせなかった。
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