研究課題
基盤研究(C)
慢性炎症性皮膚疾患の一つである乾癬は、未だ根本的な原因が不明な疾患です。本研究では、その病態が形成されるメカニズムについて、生体の細胞を可視化できるシステム(生体イメージング)を用いて、動物モデルで解析を行いました。その結果、乾癬発症に重要と考えられている樹状細胞とガンマデルタT細胞が、密接に接していること、またそれらの活性を制御する因子として、トロンボキサン、ロイコトリエンという因子を発見しました。これらの因子の制御が、乾癬治療につながる可能性が考えられます。
皮膚科学
トロンボキサンやロイコトリエンは脂質メディエーターと呼ばれる一群の物質です。古くから様々な脂質メディエーターが乾癬病変部で上昇していることが知られていましたが、どれが一体どのような作用をしているかなど、ほとんど不明でした。本研究によりそれらの一端が解明されました。またそれらの脂質メディエーターをターゲットとした、新たな乾癬治療戦略に展開することが期待されます。