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2016 年度 実績報告書

コリン性蕁麻疹における汗アレルギーの解明と新規診断・治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15K09767
研究機関広島大学

研究代表者

平郡 隆明  広島大学, 医歯薬保健学研究院, 准教授 (90325192)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワードコリン性蕁麻疹 / アトピー性皮膚炎 / マラセチア / 汗アレルギー / Ⅰ型アレルギー
研究実績の概要

平成27年度に引き続き、平成28年度においてもコリン性蕁麻疹における汗アレルギーの研究を行った。
①Balb/cマウスのフットパッドに対してアセトン処理、またはテープストリッピングを施行し、角層にダメージを与えた状態で、ピキア酵母で作成した組換えMGL_1304を反復塗布して、凍結切片を作成、蛍光ラベルしたタグに対する抗体でMGL_1304の検出を試みた。アセトン処理したマウスフットパッドにおいて、組換えMGL_1304が真皮に著明に浸透している像が確認できた。しかしながら、MGL_1304が汗腺に特に取りこまれている像は認めなかった。
②MGL_1304以外のマラセチア蛋白(MGL_1781)が、ヒト蛋白(TRX: thioredoxin)と交差すること、またTRXが表皮や汗腺に局在することを明らかにした。コリン性蕁麻疹患者血清は、ウェスタンブロットでTRXと弱い結合は示すものの、明らかなヒスタミン遊離は示さなかった。TRXはマラセチアに過敏性を示すアトピー性皮膚炎の病態に関与している可能性はあるが、Ⅰ型アレルギー反応に関与している可能性は低いと考えた。
③MGL_1304と構造的に相同性のある蛋白をクローニングし、組換え蛋白を作製したところ、アトピー性皮膚炎患者血清IgEと結合することが明らかになった。また、MGL_1304特異的モノクローナル抗体もこの蛋白を認識していた。さらにこの組換え蛋白は弱いヒスタミン遊離活性を有していることも明らかになった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件)

  • [雑誌論文] Sweat allergy: Extrinsic or intrinsic?2017

    • 著者名/発表者名
      Hiragun T, Hiragun M, Ishii K, Kan T, Hide M.
    • 雑誌名

      J Dermatol Sci

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • DOI

      10.1016/j.jdermsci.2017.03.002.

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Sweat allergy2016

    • 著者名/発表者名
      Hiragun T, Hide M.
    • 雑誌名

      Curr Probl Dermatol

      巻: 51 ページ: 101-108

    • DOI

      10.1159/000446788

    • 査読あり
  • [学会発表] アトピー性皮膚炎と汗2016

    • 著者名/発表者名
      平郡隆明
    • 学会等名
      第46回日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会総会学術大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2016-11-05 – 2016-11-06
    • 招待講演
  • [学会発表] コリン性蕁麻疹と汗アレルギー2016

    • 著者名/発表者名
      平郡隆明
    • 学会等名
      第80回日本皮膚科学会東部支部学術大会
    • 発表場所
      浜松市
    • 年月日
      2016-10-29 – 2016-10-30
    • 招待講演

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公開日: 2018-01-16  

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