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2017 年度 実施状況報告書

自己免疫性水疱症における炎症性老化と免疫老化による自己免疫発症機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15K09799
研究機関福岡歯科大学

研究代表者

古村 南夫  福岡歯科大学, 口腔歯学部, 教授 (10315070)

研究分担者 石井 文人  久留米大学, 医学部, 准教授 (80330827)
大山 文悟  久留米大学, 医学部, 講師 (90461441)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード自己免疫 / 水疱症 / 老化 / エクソソーム / バイオマーカー / マイクロアレイ
研究実績の概要

自己免疫性水疱症の免疫寛容破綻・慢性炎症に関連した病態解明を目指している。
自己免疫性水疱症患者血清で解析できるバイオマーカーとして、エクソソーム包含miDNAが近年注目されている。加齢や自己免疫性疾患では数十倍に増加するため、自己免疫性水疱患者のエクソソームのmiRNA発現パターンを基にバイオマーカーの分析が可能になれば、炎症性老化を背景にした免疫寛容破綻の解明にもつながることが期待される。
本年度は、凍結保存された血清 200 microL(確定診断された複数の匿名患者のストック混合血清および複数の匿名健常人の混合ストック血清)から、miRNeasySerum/Plasma キット(キアゲン社)を用いて直接Total RNA を抽出した。Agilent2100バイオアナライザのTotal RNA Pico Assay を用いて電気泳動でRNAを確認後、miRNA Complete Labeling and Hyb キット(Agilent社)を用いてラベリング反応、ハイブリダイゼーション反応はAgilent SurePrint G3 Human miRNA microarray kit 8x60k(Human_miRNA_V21.0)を用いて行ない、Agilent社 Feature Extraction soft wareによる数値化後、GeneSpring softwareにおいてannotationを行った。散布図確認では発現変動は比較的大きいがほぼ正規分布しており、自己免疫性水疱症と健常人で比較することが可能であった。発現に有意差のある複数のmiRNAが疾患により数個~10個弱認められた。
今後、DAVID解析による関連遺伝子とシグナル伝達経路の推定や慢性炎症にかかわる血清サイトカインなどのバイオマーカーとの関連性についてさらに検討を続けたいと考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

久留米大学医学部皮膚科および久留米大学皮膚細胞生物学研究所との協力体制を再開し、アウトソーシングによる解析方法の実験計画再構築と分析も再開した。
当初の実験計画に沿って、血清エクソソーム由来miRNAのマイクロアレイ解析を施行したが思わしい結果が得られず、血清由来のmiRNAアレイ解析に変更した。しかし、Affymetrix社アレイでは感度の問題もあり解析ができない事例も起こり、Agilent社のアレイを用いることにした。実験キットや分析方法の変更のため、想定以上の時間が研究遂行に必要となった。

今後の研究の推進方策

1年間の補助事業期間の延長(平成30年度迄)を申請し、久留米大学における解析結果との比較などを含めて、最終年度ではバイオマーカーとしての位置づけをさらに試みる予定である。

次年度使用額が生じた理由

当初計画の遅延により、1年間の補助事業期間の延長(平成30年度迄)を申請したため、4年次の研究計画を遂行するために使用する予定である。
平成29年度に血清エクソソーム由来miRNAのマイクロアレイ解析を行ったが、思わしい結果が得られず血清由来のmiRNAアレイ解析に変更した。しかし、Affymetrix社のアレイでは感度の問題で解析ができないことが判明し、Agilent社のマイクロアレイで代用することにしたが、実験手技や解析結果変更が必要となり、研究遂行のために当初実験計画の想定以上に時間が必要となった。
久留米大学における解析結果との比較などを含めて、最終年度ではバイオマーカーとしての位置づけをさらに試みるための予算として使用する予定。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] A Case of Hailey-Hailey Disease with a Novel Nonsense Mutation in the ATP2C1 Gene2017

    • 著者名/発表者名
      Yasuda Hazuki、Kanazawa Nobuo、Matsuda Mitsuhiro、Hamada Takahiro、Furumura Minao、Hashimoto Takashi、Nakama Takekuni、Furukawa Fukumi
    • 雑誌名

      Annals of Dermatology

      巻: 29 ページ: 642~642

    • DOI

      doi: 10.5021/ad.2017.29.5.642

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Reply to2017

    • 著者名/発表者名
      Ohata Chika、Ohyama Bungo、Nagata Hiroshi、Furumura Minao、Nakama Takekuni
    • 雑誌名

      The American Journal of Dermatopathology

      巻: 39 ページ: 321~322

    • DOI

      doi: 10.1097/DAD.0000000000000650

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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