睡眠-覚醒相後退障害患者の末梢時計周期は、健常者の周期と比べて違いは認められなかった。一方、非24時間睡眠-覚醒リズム障害患者の末梢時計周期は健常者と比べて有意に延長していることが明らかになった。また、各患者の時間療法に対する反応性を調べた結果、睡眠-覚醒相後退障害患者では治療反応群の末梢時計周期と治療非反応群の周期に違いは認められなかったが、非24時間睡眠-覚醒リズム障害患者では治療非反応群の周期は治療反応群の周期よりも有意に長いことが判明した。これらの結果は、末梢時計周期は概日リズム睡眠-覚醒障害の診断や治療反応性を予測する有用なバイオマーカーとなることを示している。
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