統合失調症初発期患者、リスク期患者、健常被験者に対して、聴覚事象関連電位(mismatch negativity)の測定を行った。まずは横断的研究として、リスク期21名、初発患者20名、健常者22名より、持続時間MMNにおいてリスク期と健常者、初発患者と健常者との間に有意差を認めた。周波数MMNでは差を認めなかった。 縦断的研究(リスク期16名、初発患者14名、健常者16名)では変化がなかった。 これらより、持続時間MMNが精神病早期における素因をとらえる指標となること、また早期においては、進行性変化がみられないことが明らかとなった。持続時間MMNがバイオマーカーとなりうる可能性が示された。
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