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2018 年度 実績報告書

非健忘型アルツハイマー病患者のアミロイドPETを用いた脳アミロイド沈着の解析

研究課題

研究課題/領域番号 15K09829
研究機関神戸大学

研究代表者

山本 泰司  神戸大学, 保健管理センター, 准教授 (00324921)

研究分担者 阪井 一雄  神戸学院大学, 総合リハビリテーション学部, 教授 (80304096)
松山 賢一  神戸大学, 医学研究科, 助教 (70789015) [辞退]
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード非健忘型 / アルツハイマー病 / アミロイドPET / 診断 / 治療 / 非典型
研究実績の概要

本研究は「非健忘型アルツハイマー病」(いわゆる非典型アルツハイマー病)の患者を対象とする研究であるため、研究候補となる患者が比較的少数であるため、昨年度の時点で目標症例数まで3症例足りなかったことから研究期間を1年延長したものである。その後、本年度に3症例をエントリーすることができ、当初の目標症例数16例を完遂した。
全ての症例は認知症専門医(3名)が担当し、臨床症状および神経心理検査の結果により、言語障害型8例、視空間障害型5例、実行機能障害型3例に臨床分類したうえで、文書による研究同意を得て本研究を実施した。アミロイドPET検査については、協力研究機関である先端医療研究センターにおいて実施し、それ以外の諸検査は神戸大学病院において実施した。
その結果、言語障害型8例のうち5例(63%)、視空間障害型5例のうち4例(80%)がアミロイド陽性であり、実行機能障害型3例は全員がアミロイド陰性であった。また、アミロイド沈着部位の分布については、各疾患分類で特徴的なパターンは認めなかった。アミロイドPETの結果を用いることで、担当医の診断確信度は14例(88%)で上昇し、その内訳はアミロイド陽性9例、アミロイド陰性5例であった。また、6例(38%)において担当医が臨床診断を変更し、その内訳はアミロイド陽性2例、アミロイド院性4例であった。しかし、アミロイドPETの結果により治療内容の変更を行ったものは2例(13%)にとどまった。
以上より、アミロイドPETは多くの症例(88%)で診断確信度を上昇させることに寄与し、約40%の症例では診断名の変更にも影響を及ぼす結果であった。以上より、アミロイドPET検査は非健忘型アルツハイマー病患者の診断および治療に有用であることが明らかとなり、本研究の目標を概ね達成することができた。本研究データで2つの学会発表を行なったうえ、論文投稿を計画中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 2018

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Pathophysiological significance and clinical impact of amyloid PET in patients suspected of atypical Alzheimer's disease2019

    • 著者名/発表者名
      Y.Yamamoto, A.Ohnishi, G.Akamatsu, K.Sakai, K.Matsuyama, et.al
    • 学会等名
      Alzheimer's Association International Conference 2019(LosAngels, USA)
    • 国際学会
  • [学会発表] 非健忘型アルツハイマー病が疑われる症例に対するアミロイドPETの診断的有用性の検討アルツハイマー病が疑われる症例に対するアミロイドPETの診断的有用性の検討2018

    • 著者名/発表者名
      松山賢一、山本泰司、阪井一雄
    • 学会等名
      第33回日本老年精神医学会(福島)

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公開日: 2019-12-27  

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