研究課題/領域番号 |
15K09834
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中尾 智博 九州大学, 大学病院, 講師 (50423554)
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研究分担者 |
村山 桂太郎 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20645981)
樋渡 昭雄 九州大学, 大学病院, 助教 (30444855)
實松 寛晋 九州大学, 大学病院, その他 (30588116)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | ためこみ症 / OCD / パニック症 / 画像解析 / 神経心理 |
研究実績の概要 |
平成27年度は、ためこみ症状の有無という観点から、当研究室でこれまでに集積した強迫症(ためこみ症状を含む)と健常の各データを用いて予備的な解析を行った。対象は健常146名、OCD(強迫症)68名、OCD_HD(DY-BOCSでためこみスコアがついているOCD)24名。三群間で年齢・性別の有意差はなく、OCDとOCD_HDの二群間でHAM-A、HAM-Dの有意差はなかった。SPMを用いた画像解析の結果、以下の所見を認めた。 ①全灰白質体積はOCD_HD<HC、OCD_HD<OCD(有意傾向)、診断カテゴリ(3群)と年齢に交互作用を認め、HCに比べてHD症状のあるOCDでは灰白質体積減少が速かった。 ②両側視床においてOCD>HC、OCD>OCD_HDで、HD症状のないOCDの方が有意に体積増大を認めた。 ③medial orbitofrontal gyrusにおいてHC>OCD_HDで、HD症状のあるOCDでは有意に体積低下を認めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ためこみ症患者のリクルートが難航している。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、当科行動療法専門外来およびウェブ上にて対象者を募っていく。また、ためこみ症とパニック症に関しては他の医療機関とも連携を行いリクルートを進めていく。集積したデータは統計学的に解析し、結果を学会等で報告する。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究への導入対象者が予定より少なかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
対象者への謝金、学会発表のための旅費など。
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