精神症状の強い家族性AD病患者に認められた、新規のプレセニリン1の1アミノ酸欠損の変異を導入したTgマウス(Psen1 delta p.277)を、CRISPR/Cas9法を用い作製した。作製の過程で、200回以上のインジェクションを行ったが、死産、または出生してもすぐに死亡する個体が多く、生存する個体が得られなかった。そのため、ガイドRNA(crRNA)の配列を再設計するなどして、生存する変異個体を得、3年目の終わりに繁殖が可能となった。期間内に変異マウスを作製することができたが、解析については、引き続き研究を継続し、変異個体の加齢を待ち、神経病理学および行動異常の有無などの検討を行う。
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