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2018 年度 実施状況報告書

認知行動療法の効果予測指標および効果判定指標の開発についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K09857
研究機関千葉大学

研究代表者

大渓 俊幸  千葉大学, 総合安全衛生管理機構, 准教授 (60456118)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2020-03-31
キーワード不安障害 / 認知行動療法 / MRI
研究実績の概要

本研究は認知行動療法の効果予測指標と効果判定指標の開発を目的として、臨床指標と脳画像を用いて不安障害患者と健常者を比較する横断的な検討と治療による変化を継時的に追跡する縦断的な検討を行っている。
平成30年度も前年度と同様に、研究協力への同意が得られた社交不安障害患者と比較対照となる健常者に対して臨床指標による症状と状態像の評価とMRIの測定を行った。また、認知行動療法を行う患者に対しては週に1回の認知行動療法を施行し、治療プログラム終了後には再度臨床指標による評価とMRIの測定を行って認知行動療法によりもたらされる変化を解析できるようにした。また、これと併行して通常の治療のみを行う患者に対しては認知行動療法を行う患者と同じ間隔で再度臨床指標による評価とMRIの測定を行った。得られたMRIデータは、患者群と健常者群のそれぞれについて用手的に前頭部関心領域の体積測定を行い、Freesurferを用いた全脳の解析を行った。また、自動解析を行う際に用いるソフトウエアについては最新の情報を得て解析に取り入れることができるようにした。
平成30年度までに患者群(認知行動療法と通常の治療を行う20名と通常の治療のみ行う20名)と健常者群20名のリクルートを終えることができた。しかしながら、通常の治療のみを行った20名のうち6名では研究に参加した後に中止となることや身体的な理由でMRIの測定ができなかったため、最終的には患者34名で治療前と治療後に臨床指標による評価とMRIの測定を行い、健常者20名で患者と同じ臨床指標による評価とMRIの測定を行うことになった。
令和元年度は、MRIの解析で用手的な関心領域の体積測定を終了し、自動解析では最新の機能を使って解析を行うなどして本研究の研究成果が充実するように努め、年度内に研究成果を国際誌に投稿できるように準備する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成30年度も被験者のリクルート、評価・測定、治療を継続した結果、予定していた対象者数でリクルートを終了することができ、臨床指標による評価とMRIの測定、治療、解析を行うことができた。また、これと併行してMRIの自動解析を行う際に用いるソフトウエアについて最新の情報を得て解析に取り入れることができるようになった。以上から最終年度で研究成果をまとめるのに必要な準備ができという点で概ね順調に進展していると判断した。

今後の研究の推進方策

MRIの解析では用手的な関心領域の体積測定を終了し、自動解析では最新の機能を使って解析を行う。
次に、患者群と健常者群の臨床指標の結果と前頭部関心領域の用手的な手法を用いた解析結果や自動解析による全脳の灰白質と白質の解析結果を用いて、①患者群と健常者群の横断的な比較から社交不安障害に見られる特徴を見出し、②認知行動療法と通常の治療を併用した群と通常の治療のみ行った群の治療による経時的な変化の比較から、認知行動療法の効果について明らかにする。
また、最終年度となる令和元年度は研究成果を論文化して国際誌で公表できるようにすることを予定している。

次年度使用額が生じた理由

(理由)研究の進捗状況を考慮して予定していた海外出張を中止したため研究費の未使用分を次年度に繰り越すことになった。このため、次年度使用額が生じることになった。
(使用計画)最終年度はMRIの解析で最新の機能を用いて効率的に自動解析を行うために高性能のPCを購入し、投稿費用が有料の国際誌に投稿することを計画している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 国際共同研究 (1件)

  • [国際共同研究] ハーバード大学/マサチューセッツ大学(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      ハーバード大学/マサチューセッツ大学

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公開日: 2019-12-27  

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