認知矯正療法の効果を高めるためには参加者の動機付けの向上が必要である。本研究では意欲・動機付けの指標に対する認知矯正療法NEARの効果および意欲・動機付けと関係する脳機構である報酬系の4領域の間の機能的結合性について安静時機能的磁気共鳴画像(安静時fMRI)を用いて検討した。 その結果、NEARは「意欲」の指標を高めたが、報酬系4領域の領域間の機能的結合性には有意な変化をもたらさなかった。この事実は、報酬系以外の脳領域の関与及び報酬系の関心領域の設定という方法上の問題が存在する可能性を示唆する。
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