研究課題
地域コホートの閾下も含む中程度以上自閉症状を有する児童(High Autistic Trait (HAT群))約70名と定型発達児約350名(Low Autistic Trait (LAT群))の計420名の保護者に、文献的レヴューをもとに作成したASDに合併率の高い併存症(不安、多動、不注意、睡眠障害、不器用、読み書きの問題 等)に関する約20項目の質問紙調査を行った。結果、自閉症特性が高い児童では低い児童に比して、相談機関への受診率が高く、相談時(幼児期)に養育者が中核症状に加え、様々な併存症を主たる心配事として捉えていることが示され、就学後までこの傾向が持続してみられることが明らかになった。よって、ASD児や自閉症特性の高い児では、いかに発達早期に併存的問題に関する親の気づきを拾い上げ、早期支援に繋げるかが重要であると考えられた。上記内容について学会報告をおこない(H27年10月)、現在論文作成中である。
2: おおむね順調に進展している
H27年度に予定していた、preliminaryな調査が完了した。
H27年度に行った調査結果と他のdataとの関連性についてさらに解析を行う。また、既に収集したASD乳幼児における併存症の調査研究データを用いた解析も行う。
当初、初年度に予定していた物品購入(解析機器など)、国際学会参加を行わなかったため。
解析機器等の物品購入などにあてる予定である。
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Brain & Development
巻: 38 ページ: 471-80
Research in Autism Spectrum Disorders
巻: 26 ページ: 16-32