研究課題/領域番号 |
15K09884
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
対馬 義人 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20375546)
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研究分担者 |
花岡 宏史 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任准教授 (50361390)
山口 藍子 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 寄附講座教員 (80609032)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 超音波 / 微小気泡 / ナノバブル / PET |
研究実績の概要 |
本研究では、超音波造影効果の高い液体 (PFOB) を含有させたポリマーナノバブルに抗EGFR抗体を結合した『immunoNB』 を合成し、腫瘍特異的超音波造影剤としての有用性評価を行うことを目的とする。これまでのimmunoNBは合成ステップ数が多く、操作が煩雑であったことから、本年度は合成経路を再検討し、合成の簡略化および時間短縮を試みた。 1. 抗体修飾方法 従来の方法では、ビオチン化ナノバブルにアビジン次いでビオチン修飾抗体を結合することによりimmunoNBを作製していたが、本研究ではナノバブルに直接抗体修飾を行うことを目的として、表面にカルボキシル基を持つナノバブルを設計・合成した。このカルボキシル基を活性エステル化することにより、容易に抗体のアミノ基と反応させることが可能となる。 2. 精製方法および凍結保護物質 従来の方法に従い作製したナノバブルは、凍結乾燥後の再溶解時に凝集塊を形成し、均一な懸濁液にすることが困難であった。そこで、再溶解性の向上を目的として、ナノバブル作製後の精製方法および凍結保護物質の再選定を行った。その結果、精製方法を超遠心分離法から限外ろ過法に、また凍結保護物質をポリビニルアルコールからシクロデキストリン誘導体に変更することで、容易に再溶解が可能な凍結乾燥品を得られることが明らかとなった。さらに、これらの変更を加えることで、ナノバブルの再溶解性のみならず合成時間の短縮にも成功し、5日半を要していた精製操作が1時間にまで改善した。 以上の変更を加えた新規合成経路により作製されたナノバブルを用いてファントム実験を実施したところ、新規ナノバブルは従来のナノバブルと同様に良好な視認性を有することが確認できた。また、動的散乱法により測定した粒子径は約150 nmであり、十分な腫瘍到達性が期待できる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初計画していた抗体修飾方法の変更に加え、精製法および凍結保護物質の再選定を実施したことから、合成方法の最適化に予想以上の時間を要したため。
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今後の研究の推進方策 |
本年度の検討により、より簡便なナノバブルの合成方法が確立できたことから、今後は新規ナノバブルに抗体修飾を行い、immunoNBを作製した後、in vivoにおける腫瘍特異性および視認性を評価する。さらにキレート剤を結合させたimmunoNBを作製し、RI標識することで、immunoNBの体内動態について詳細な検討を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の進捗がやや遅れが生じ、消耗品購入費用が想定よりも少額となったため
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次年度使用額の使用計画 |
実験計画の変更に伴い新たに購入の必要が生じた実験消耗品の購入に充てる予定である
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