本研究では動脈硬化による閉塞性動脈疾患の非侵襲的画像診断法の開発と精度の評価を目的とし,CTを用いたサブトラクション法等の開発および評価を行った.CTサブトラクション法は侵襲的血管造影と同等の高い診断精度を持ち,閉塞性動脈疾患の標準的診断手法として使用可能であることを証明した.下腿動脈より末梢レベル(3mm前後)では診断精度が低下する傾向が見られたが,CTサブトラクション法は最も計測誤差が少なく,89%と高い正診率を保ち,重傷虚血肢では94.6%に達した.超高精細CTでもCTサブトラクション法が応用可能で,足趾末梢レベルにおいても非侵襲的に動脈の開存性を評価可能であることが実証された.
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