本研究課題では、ミクログリアの機能調節に関わる分子としてP2X7受容体に着目してPETプローブ開発を行った。 ピログルタミン酸骨格をリード化合物とする11C標識PGAA類(3種類)についてLPS誘発神経炎症モデル動物を用いた評価を行った結果、いずれも神経炎症部位に高集積が確認され、神経炎症イメージングプローブとしての可能性が示された。しかし、脳移行性が低いことや特異結合成分が明らかとならなかったことなど、改良すべき課題が明らかとなった。 今後は、P2X7受容体のイメージング標的としての意義を明らかにするとともに、改良型P2X7受容体特異的PETプローブの開発が重要であると考えられる。
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