研究課題/領域番号 |
15K09909
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
藤本 公則 久留米大学, 医学部, 教授 (00199366)
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研究分担者 |
酒井 文和 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (30153852)
原 眞咲 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (50244562)
富山 憲幸 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50294070)
楠本 昌彦 国立研究開発法人国立がん研究センター, その他部局等, 研究員 (90252767)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 縦隔腫瘍 / 胸腺上皮性腫瘍 / 画像診断 / 縦隔区分 / 病期分類 / 予後因子 |
研究実績の概要 |
(1)関連基本5施設から後ろ向きに縦隔腫瘤性病変約600例の症例の集積が終了しており,詳細を調査中である。基本的に画像はデジタルデータ(DICOM)での集積を行う予定であったが,一部の症例でデジタル化を行っている。症例の集積は順調に行われている。 (2)JART縦隔区分法とITMIGによるJART縦隔区分修正案の違いと疾患分布の差をある程度把握することが出来,今後の比較検討に有用な方針を決定し得た。 (3)縦隔区分以外の腫瘍の画像上の予後因子決定のための各種検討を行うことが出来,その成果を国際学会(米国癌学会-日本癌学会)において発表した(研究発表の項参照)。 (4)縦隔区分(前縦隔,後縦隔)からみた腫瘍性病変に関する総説論文を発表した(研究発表の項参照)。 (5)今回の検討で得られた結果も含めて,講演を行った(研究発表の項参照)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の大きな目標は,関連基本5施設から後ろ向きに縦隔腫瘤性病変をもつ症例を選定することにあった。現時点で,約600例の症例の集積が終了しており,詳細を調査中である。 基本的に画像はデジタルデータ(DICOM)での集積を行う予定であったが,一部の症例でデジタル化を行っているところである。次の目標としては,JART縦隔区分法とITMIGによるJART縦隔区分修正案の違いと疾患分布の差をある程度把握することであったが,これはおおむね終了している。 これに加えて,来年度以降に設定していた縦隔区分以外の腫瘍の画像上の予後因子決定のための各種検討を行うことが出来,その成果を国際学会(米国癌学会-日本癌学会)において発表することができた。また,縦隔区分においては前縦隔,後縦隔(脊椎傍区画)における画像診断に関する総説を雑誌に掲載した。
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今後の研究の推進方策 |
さらに縦隔腫瘍の各区分における症例集積を行うと伴に,これらの詳細なデータを収集し,データベースの充実を図る。 縦隔区分法の比較のための読影実験に向けて,統計学的な専門知識を得て,方法論を検討する。 国際学会で発表し得た成果に関して,さらに検討を加え,新たな統計処理を加え,前縦隔腫瘍(特に胸腺上皮性腫瘍のMRI所見の検討)における診断確率の高いdiagnostic decision-treeの作製に挑戦する。 CT画像を用いた胸腺上皮性腫瘍のTNM分類の検討を開始する。
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次年度使用額が生じた理由 |
来年度,参加予定の学会旅費(ないし学会参加費)として使用するために繰り越しした.
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次年度使用額の使用計画 |
来年度,参加予定の学会旅費(ないし学会参加費)として使用するため.
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