研究課題/領域番号 |
15K09911
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 名古屋大学 (2016-2018) 国立研究開発法人放射線医学総合研究所 (2015) |
研究代表者 |
古川 高子 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (00221557)
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連携研究者 |
金 朝輝 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 量子医学・医療部門 放射線医学総合研究所, 分子イメージング診断治療研究部, 主任研究員 (70324150)
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研究協力者 |
小栗 良太
竹川 弘基
平松 倭加彦
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 放射性医薬品 / PET / 腫瘍 / 低酸素 / CuATSM / redox |
研究成果の概要 |
陽電子放出Cuで標識したCu-ATSMは,一般に低酸素組織に集積するPET薬剤と捉えられており、難治癌の診断に役立つと期待されているが、Cu-ATSMの集積と低酸素の関係は明確には示されてこなかった。本研究では、ヒトがん細胞株を親株として最近開発された細胞質のNADH/NAD+比を検出できる蛍光タンパク質、Peredox、を安定して発現する株を樹立し、これらの細胞の培養条件を変化させて、その際に観察される64Cu-ATSMの細胞集積と細胞質のNADH/NAD+比を比較検討することで、生きた細胞において64Cu-ATSMの集積が細胞質の酸化還元状態に依存することを示した。
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自由記述の分野 |
分子イメージング
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞質のNADH/NAD+比をレポートする蛍光タンパク質、Peredox、を用いることで、がん細胞への64Cu-ATSM集積が、腫瘍の低酸素によって引き起こされる細胞質のNADH/NADH+比の上昇を反映していることを、生きたがん細胞において示すことが出来た。64Cu-ATSMの腫瘍細胞への集積機序と腫瘍低酸素との関係を明らかにすることで、64Cu-ATSM PETイメージングの予後予測、治療法選択における有用性の根拠となる一つの因子を提案することが出来た。
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