研究実績の概要 |
1. 高分解能MRマイクロイメージング(MRM)の撮像を3T及び7TのMRI装置を用いて行った。 2. 全身の各臓器の高分解能MRMに適合する様々な形状のRFコイルについて撮像実験を行った。 3. 実験用ファントムを用いて高分解能MRMの撮像実験を施行した。スピンエコー法、高速スピンエコー法、グラディエントエコー法及びエコープラナー法による高分解能MRMを施行することにより、空間分解能、コントラスト分解能及び時間分解能を検討した。最適な高分解能MRM像の得られるパルス系列、繰り返し時間 (TR)、エコー時間 (TE)、フリップ角、field-of-view (FOV)、マトリックスサイズ、スライス厚を検討した。 4. 実験動物を用いた高分解能MRMの撮像実験を施行した。実験動物の臓器についてスピンエコー法、高速スピンエコー法、グラディエントエコー法及びエコープラナー法による高分解能MRMを施行し、各臓器ごとに最適な高分解能MRM像の得られるパルス系列、TR、TE、フリップ角、FOV、マトリックスサイズ、スライス厚を検討した。 5. 実験動物から臓器の組織標本を作製し、それぞれの臓器における高分解能MRM像と組織像との相関性を検討した。 6. 手術によって摘出された検体を用いて、高分解能MRMによる病理組織学的なレベルでの病変描出能力と質的診断能力を検討した。 7. 消化管腫瘍、口腔腫瘍及び子宮腫瘍については、q-Space Imaging (QSI), Diffusion-Tensor Imaging (DTI), Diffusion Kurtosis Imaging (DKI)及びテクスチャ解析 (TA)を施行し、QSI, DTI, DKI及びTAを用いた高分解能MRMの検討を行った。様々な病変の質的診断とともに、腫瘍の壁深達度、リンパ節転移及び組織学的グレードの評価、更には患者の予後の予測に関してQSI, DTI, DKI及びTAを用いた高分解能MRMの有用性を確認することができ、現在も引き続きその診断能力を詳細に検討している。
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