研究課題/領域番号 |
15K09939
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研究機関 | 京都医療科学大学 |
研究代表者 |
大野 和子 京都医療科学大学, 医療科学部, 教授 (30247689)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 電子手帳 / 患者被ばく / 医療従事者被ばく |
研究実績の概要 |
臨床現場で生じた、患者と医療従事者の放射線被ばくに関する疑問にその場で応えることを目的とした、スマートフォン用のアプリを用いたFAQ形式の資料集を作成した。 2016年度中に、さまざまな、放射線防護に関する法令改正や改正案が公表されたため、その内容との整合性を取る作業を行った。 具体的には、放射線障害防止法の改正事項の取り入れ、予定されている目の水晶体防護に関する線量限度の改訂事項と、その根拠の説明、勧告内容の法令取り入れが日本の法律で決められている国際放射線防護委員会(ICRP)の2017年に明らかとなった新勧告案のうち、特に妊娠中の医療従事者の被ばく線量評価方法の変更について、医療関係者の誤解が生じないように、ICRPの考え方の変遷と変更した根拠に関する説明を加えた。また、日本医学放射線学会等が発表した各種検査におけるDRL(線量拘束値に該当)とその適切な利用方法の紹介、IAEAが発表しているインターベンション手技における患者と従事者の被ばく防護の具体的方法を追加した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
さまざまな、放射線防護に関する法令改正や改正案が2016年度中に公表されたため、その内容との整合性を取る作業を行う必要が生じたため。
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今後の研究の推進方策 |
作成したFAQを利用するスマートフォン用のアプリの内容について、研究協力を依頼している施設で検討し、提出された意見をもとにアプリを完成させる。 完成したアプリを、主任研究者の施設や所属する医師会HPからのリンクを通して配信し、利用者の放射線防護に関する知識の変化を評価検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
法令改正等、種々の関連する情報の追加や改訂があり、FAQの改訂を優先したため、スマートフォン用アプリの完成を2017年度に延期したため。
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次年度使用額の使用計画 |
スマートフォン用アプリを作成するために、2016年度と2017年度の予算を利用して、計画を履行する。
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