研究課題
本研究課題では3D-T1強調像と拡散テンソル像の両方を用いてグラフ理論を用いた複雑ネットワーク解析を行っている。複雑ネットワーク解析では最初に全脳に関心領域を設定し、拡散テンソルトラクトグラフィーを行うことで関心領域間の結合の強さを計量する。次に関心領域間の結合の強さをグラフ理論を用いて解析し、脳全体を1つの複雑ネットワークとみなして、疾患特異的なネットワーク特性があるか検討している。ネットワーク特性の解析と並行してq-space imaging(QSI)による脳微細構造の検討も進めている。今回の検討ではTGが高いほど半値幅;full width at half maximum(dFWH)が優位に上昇していた。また桿状核好中球が高いほどdFWHが優位に上昇していた。また分節核好中球が高いほどdFWHが優位に上昇していた。またシスタチンCが高いほどdFWHが優位に上昇していた。またIRI-60が高いほどdFWHが優位に上昇していた。またCPR-60が高いほどdFWHが優位に上昇していた。またIRI-210が高いほどdFWHが優位に上昇していた。しかしLDLが高いほどdFWHが優位に低下し、VO2PEAK(ml/kg/min)が高いほどdFWHが優位に低下していたまた分節核好中球が高いほどmax probability(maxP)が優位に低下していた。またIRI-60が高いほどmaxPが優位に低下していた。またCPR-60が高いほどmaxPが優位に低下していた。またIRI-210が高いほどmaxPが優位に低下していた。またgul-30が高いほどmaxPが優位に低下していた。脳白質のQSIと臨床指標の関連については、これまでほとんど検討されていないことから、これらの結果の学会発表、論文化を進めている。
3: やや遅れている
現在までの進捗状況についてはやや遅れている。主な理由は以下の通り。1)高性能ワークステーションを使用しているが、各症例のネットワーク特性の計算に想定以上の時間を要していること。2)高性能ワークステーションを使用しているが、各症例のネットワーク特性の検証に必要なランダムネットワークの生成に想定以上の計算時間を要していること。3)各症例のネットワーク特性は想定以上に均質で、当初計画よりも症例数を増やす必要がありそうなこと。
各症例のネットワーク特性の計算に想定以上の時間を要しているので、計算アルゴリズムを見直し、より迅速かつ網羅的に解析を行える環境の構築を目指す。また各症例のネットワーク特性は想定以上に均質であることから、当初計画よりも症例数を増やす方向で検討する。さらに外部の連携研究者の協力も得ながら、各症例のネットワーク特性の検証に必要なランダムネットワークの生成に要する時間の短縮を図る。
当初計画で購入を予定していたワークステーション用メモリチップが円高の進行のため予算内で購入できなかったため。
ワークステーション用メモリチップを購入する。
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