本研究では、アミノ酸・ペプチドを基盤とした核医学的診断用薬剤開発の一環として放射性臭素標識ペプチドの実用的合成法の開発を行った。その結果、ケイ素ー放射性ハロゲン交換反応を利用した標識合成法を確立し、その有用性の一端を示すことができた。具体的にはシリル化フェニルアラニン残基を含むペプチドを標識前駆体として酸化剤の存在下で基礎検討用核種Br-77を作用させ、対応するBr-77標識腫瘍標的化ペプチド(環状RGDペプチド)の標識合成に成功した. 本方法は従来までの標識合成法(Tyr残基への直接標識)と比較してより高い標識率と生体内安定性を達成した。
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