研究課題
有痛性骨軟部腫瘍に対する有効な治療は限られ、多くの患者がその痛みで大変苦しんでいる。我々が着目した凍結療法は、標的病変を急速冷凍することにより凝 固壊死をもたらし治療直後から効果が現れる。凍結療法は現在小径腎がんに対してのみ保険適用されているが、その適応拡大が大変期待されている。本研究の目 的は有痛性骨軟部腫瘍に対して、凍結治療により重要臓器・構造を損傷する可能性がある場合に温度センサーを併用して経皮的凍結療法を行い、その安全性と有 効性を検証したことである。研究実施計画は以下のごとくである。設定された適格基準をすべてみたし、除外基準に合致しない症例を対象例として10人登録し、凍結治療器(CryoHit;Galyl Medical社製;イスラエル)、凍結プローブ(Ice-Rod、Ice-Seed;Galyl Medical社製)、高圧ガスを用いて凍結治療を行った。治療は岡山大学病院IVRセンター において凍結治療の経験が豊富な岡山大学放射線科IVRスタッフによって行った。凍結治療により重要臓器・構造を損傷する可能性がある場合に温度センサーを 併用して損傷を回避するよう努めた。本研究の、主要(安全性)評価項目として「術後1ヶ月までの重篤な有害事象発現率」を設定し、本試験に登録された全被 験者を対象に、記述統計量を評価した。副次的有効性評価項目として、「治療前後の疼痛Visual analog scale(VAS)の改善」、「凍結治療前後での腫瘍径の変 化量」、「術後1ヶ月までの全有害事象発現率」並びに「手技及び機器関連有害事象発現率」、「術後1ヶ月までの不具合発現率」を評価した。
すべて 2018
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (5件)
Radiol Case Rep.
巻: 13 ページ: 1195-1198
10.1016/j.radcr.2018.08.014
Diagnostic and Interventional Imaging
巻: 99 ページ: 591-597
10.1016/j.diii.2018.04.001.
European Journal of Radiology
巻: 105 ページ: 162-167
10.1016/j.ejrad.2018.06.006.
Diagn Interv Imaging.
巻: 100 ページ: 195-196
10.1016/j.diii.2018.12.001