研究課題
本研究では、正常組織に対するFLASH照射を用いた高精細格子状照射の研究で、正常組織・腫瘍組織それぞれでの応答をin vitro および in vivo 実験にて解明を行うことを目的とした。腫瘍組織と正常組織において異なる生物学的応答が存在することを解明するために、培養細胞およびマウスの肺転移モデルに対してFLASH照射を行う予定であったが、今年度はin vivo の結果のみ得られている。FLASH照射の方法として、ビーム幅25µm、ビーム間隔200µmのslit状照射で120Gy、slitを設けないbroad 照射で36Gyとし、マウスの右肺全体に照射を行った。その結果、照射した右肺の肺転移は縮小を認め、また、正常肺への明らかな肺臓炎所見は認めなかった。
3: やや遅れている
in vitro でのFLASH照射実験が行なえていないため、当初の予定より遅れている。
研究計画に示している通り、in vitro および in vivo でのFLASH照射実験を進めていき、また同時に通常の線量率での同様の照射実験も行っていく予定である。
今年度は放射光を利用した in vitro 実験が実施できなかったため、次年度使用額が生じた。
今年度計画していたが実施できなかった実験に対して、次年度使用予定である。
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J Radiat Res.
Asia Pac J Clin Oncol.
10.1111/ajco.12451