研究課題/領域番号 |
15K10009
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研究機関 | 京都医療科学大学 |
研究代表者 |
澤田 晃 京都医療科学大学, 医療科学部, 教授 (80543446)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 動的3次元回転照射 |
研究実績の概要 |
動的な3次元回転照射軌道に対して、照射装置や治療台の位置や姿勢のパラメータをシステムから取得するソフトウェアを実装した。そして、軌道上の各照射位置に基づいて装置システムが決定する照射装置や治療台の位置や姿勢、更に速度や加速度のパラメータをファイル出力する機能拡張をしている。 また、抽出した照射軌道上の各点における照射装置や治療台の位置と姿勢に対する機器や患者間の動的な物理干渉の検知シミュレータを、照射装置や治療台の物体モデルを生成し、その配置および運動状態を実時間に3次元表示すると同時に干渉を判断する機能を付加して実装した。さらに、本研究が対象としている装置を設置している施設の協力を得て精度検証実験に着手した。その際、検証実験にて使用するファントムを、3次元プリンタにより自前でカスタム可能なファントムを作成する方法を試行した。今回、電子線による全身照射で用いる肺野の遮蔽ブロックを対象とした。通常、スチロールの肺野の型枠に溶融した低融点鉛合金を注入することにより遮蔽ブロックを作製するが、肺野の微細構造の再現は困難かつ作業負担が多いため、治療計画時に描出した肺野形状を3次元化し、それを出力することで微細構造の再現が可能となる方法を考えた。また、出力した造形物からシリコーン型枠を生成し、溶融した鉛合金を注入することで遮蔽ブロックを作製する本方法は、様々な材質のフォントム作成に応用できる。一方、プリンタ出力に約1日かかり、頭頸部より大きなサイズの造形物は安価な3次元プリンタの仕様では作製が難しく、造形物の反りの発生を含め、知見として国際学会で発表した。本手法は、様々な形状、材質のファントムを安価に作製する方法として期待できる。更に、3次元線量分布として、動体追尾照射および動体追尾IMRT照射の線量分布を評価し、論文投稿を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
照射装置や治療台の位置や姿勢のパラメータを抽出するソフトウェアおよび3次元線量分布の可視化ソフトウェアの実装の目途がたった。
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今後の研究の推進方策 |
動的な3次元回転照射の臨床適用が見えてきたため、その治療計画方針や要求に応じた最適化のアルゴリズムを検討していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
ソフトウェア開発に時間を割き、出張を減らしたため。
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次年度使用額の使用計画 |
国際ジャーナルへの論文投稿費用として計上予定である。
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