研究課題/領域番号 |
15K10015
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研究機関 | 国立研究開発法人国立国際医療研究センター |
研究代表者 |
川瀬 貴嗣 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, 放射線治療科, 医長 (80306795)
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研究分担者 |
窪田 和雄 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, 放射線核医学科, 医長 (40161674)
南本 亮吾 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, 放射線核医学科, 医師 (40511655)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 4DST / ポジトロン放出断層撮影検査 / 食道癌 |
研究実績の概要 |
胸部悪性腫瘍、特に食道癌の病期診断・治療効果判定・再発診断において新規放射性薬剤11C-チオチミジン(4DST) によるポジトロン放出断層撮影検査(PET)が如何に寄与しうるかを精査した。治療前の病期診断時、放射線治療施行症例については治療の中間評価・治療後効果判定に、治療後経過観察症例については再発有無診断として4DST検査、従来の放射性フルオロデオキシグルコース(FDG)-PETを併施し、さらにコンピューター断層撮影検査を施行してそれらを対比することによって4DST検査の特性を探索した。本研究に際しては事前に施設内倫理委員会の審査・承認を得た。4DST画像はポジトロン放出断層撮影撮影検査及びコンピューター断層撮影検査との融合画像(PET/CT)、最大値投影画像(MIP)として画像再構成され、病態の観察、画像診断に供された。同検査の検査特性に加え、4DSTによるPET/CTにおいては骨髄への集積が比較的強く、病変の観察の際に注意すべき点であることが判明した。今後はさらに対象症例数を増し、その知見から4DST-PET/CTが食道癌の治療計画策定に寄与しうる病態・使用目的を絞り込み、前向きコホート研究を行うことが見込まれる。また同検査によって放射線治療計画時の適切な標的体積設定ができる場合は、本検査結果を反映させた治療計画により放射線治療による晩期有害事象、特に放射線性肺臓炎のリスク低減を目指した研究の展開が期待できる。
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