CAGE結果を用いた血中microRNAの大腸がん抗がん剤感受性判定マーカー開発

2015 年度 実施状況報告書

• 研究課題/領域番号: 15K10035
• 研究機関: 順天堂大学
• 研究代表者: 高橋 玄 順天堂大学, 医学部, 准教授 (40445549)
• 研究分担者: 小見山 博光 順天堂大学, 医学部, 講師 (30348982) ; 加藤 俊介 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40312657) ; 茂櫛 薫 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60569292)
• 研究期間 (年度): 2015-04-01 – 2018-03-31
• キーワード: CAGE解析 / microRNA / 抗がん剤感受性 / 治療効果判定 / 大腸がん

研究実績の概要

本研究の目的は，大腸がんの新たな血中マーカーとしてのmicroRNA を特定することであり，臨床応用を目標とする．既存のCEAや　CA19-9，p53抗体などの大腸がんマーカーでも採血のみでがんを診断することは難しく，早期診断は困難である．そのため，高い診断能力をもった新たなマーカーが必要である．microRNAを用い，新たなマーカーを開発する．また，再発や治療などの判定因子としての臨床応用も試みる．

現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は，収集した検体の臨床情報を再度確認し，そこから，症例を抽出する作業を行った．
stage毎に症例を抽出し，その後，RNAの抽出作業を行った．

今後の研究の推進方策

H27年度で抽出された症例より，引き続きRNAの抽出を行う．また，3D-geneの　miRNA Oligo chip を使用し，抽出したRNAを用いてmiRNA解析を行うことを予定している。

次年度使用額が生じた理由

本年度実施予定とした実験は、次年度に使用する予定である．また，一部提携先の既存機器にて行うことが可能であったこと、また研究室所有の共用資材の使用が可能であったことなどから、予定していた一部の機器・試薬類のうち、購入を先送りしたものがあること、またデーター解析について、今年度はアルバイトを雇用することなく、研究代表者・分担者にて進めたため、人件費が発生しなかったことなどから、次年度使用額が生じた。

次年度使用額の使用計画

次年度以降には、解析を要するデーターの量が膨大になってくるため、27年度には見合わせたアルバイトの雇用が必要となり十分な人件費を要する。また現存の試薬・機材では不足が生じつつ有り、次年度には十分な実験資材を購入し、計画を加速してゆく予定である。また次年度には本研究における研究成果を公表するとともに関連研究における最新情報を取得するため、学会出席を予定しており旅費が必要である。

研究成果

• [雑誌論文] StageIII結腸・直腸S状部癌における決定期分析を用いたデータマイニングによる予後解析 (2016)
  • 著者名/発表者名: 杉本起一，丹羽浩一郎，石山 隼，神山博彦，小見山博光，高橋 玄，小島 豊，五藤倫敏，冨木裕一，坂本一博
  • 雑誌名: 日本外科系連合学会雑誌 巻: 41 ページ: 0000
  • 査読あり
• [雑誌論文] CD73 as a therapeutic target for pancreatic neuroendocrine tumor stem cells. (2016)
  • 著者名/発表者名: Katsuta E, Tanaka S, Mogushi K, Shimada S, Akiyama Y, Aihara Y, Matsumura S, Mitsunori Y, Ban D, Ochiai T,Kudo A, Fukamachi H, Tanaka H, Nakayama K, Arii S, Kudo, A
  • 雑誌名: Int J Oncol 巻: 48(2) ページ: 657-669
  • DOI: doi: 10.3892/ijo.2015.3299
  • 査読あり
• [雑誌論文] Impact of chromosome 17q deletion in the primary lesion of colorectal cancer on liver metastasis (2016)
  • 著者名/発表者名: Kawai M, Komiyama H, Hosoya M, Okubo H, Fujii T, Yokoyama N, Sato C, Ueyama T, Okuzawa A, Goto M, Kojima Y, Takahashi M, Sugimoto K, Ishiyama S, Munakata S, Ogura D, Niwa S, Tomiki Y, Ochiai T, Sakamoto K
  • 雑誌名: ONCOLOGY LETTERS 巻: 11 ページ: 00－00
  • 査読あり
• [雑誌論文] Overexpression of the S100A2 protein as a prognostic marker for patients with stage II and III colorectal cancer. (2016)
  • 著者名/発表者名: Masuda T, Ishikawa T, Mogushi K, Okazaki S, Ishiguro M, Iida S, Mizushima H, Tanaka H, Uetake H, Sugihara K.
  • 雑誌名: Int J Oncol. 2016 Mar;48(3):975-82.. 巻: 48(3) ページ: 975-982
  • DOI: doi: 10.3892/ijo.2016.3329.
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] A mutation spectrum that includes GNAS, KRAS and TP53 may be shared by mucinous neoplasms of the appendix. (2015)
  • 著者名/発表者名: Hara K, Saito T, Hayashi T, Yimit A, Takahashi M, Mitani K, Takahashi M, Yao T
  • 雑誌名: Pathology - Research and Practice 巻: 211(9) ページ: 657-664
  • DOI: doi:10.1016/j.prp.2015.06.004
  • 査読あり
• [雑誌論文] Loss of MyD88 alters neuroinflammatory response and attenuates early Purkinje cell loss in a spinocerebellar ataxia type 6 mouse model (2015)
  • 著者名/発表者名: Aikawa T, Mogushi K, Iijima-Tsutsui K, Ishikawa K, Sakurai H, Tanaka H, Mizusawa H, Watase K
  • 雑誌名: Human molecular genetics 巻: 24（17） ページ: 4780-4791
  • DOI: doi: 10.1093/hmg/ddv202.
  • 査読あり
• [雑誌論文] 骨転移診療ガイドライン―薬物治療について (2015)
  • 著者名/発表者名: 山口 茂夫, 影山 俊一郎, 三浦 佳代, 加藤 俊介
  • 雑誌名: 癌と化学療法 巻: 42(11) ページ: 1342-1345
• [学会発表] The detection of colorectal CTC by the use of polymeric microfluidic devices. (2015)
  • 著者名/発表者名: 呉一眞，細谷理樹，小見山博光，冨木裕一，落合 匠，大永崇，坂本一博
  • 学会等名: 第74回日本癌学会学術総会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2015-10-08 – 2015-10-10
• [学会発表] Patient-derived colon carcinoma cells disseminate into distant organs in various different fashions. (2015)
  • 著者名/発表者名: Okazawa Y, Mizukoshi K, Komiyama H, Fujii T, Goto M, Hino O, Sakamoto K, Orimo A.
  • 学会等名: 第74回日本癌学会学術総会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2015-10-08 – 2015-10-10
• [学会発表] Metastatic seeding of patient-derived colon cancer cells maintaining epithelial or mesenchymal trait. (2015)
  • 著者名/発表者名: 水越 幸輔，岡澤 裕 ，門脇奈穂美，小見山博光，小島 豊，五藤 倫敏，垣生 園子，樋野 興夫，折茂 彰 ，坂本 一博
  • 学会等名: 第70回日本消化器外科学会総会
  • 発表場所: 浜松
  • 年月日: 2015-07-15 – 2015-07-17
• [学会発表] Comparisons of long-term outcomes for locally advanced colon cancer between laparoscopic colectomy and open colectomy; propensity score analysis. (2015)
  • 著者名/発表者名: Sugimoto K, Sakamoto K, Tomiki Y, Goto M, Kojima Y, Komiyama H, Takahashi M, Kamiyama H, Ishiyama S, Niwa K, Ito S, Kawai M, Takehara K, Tashiro T, Munakata S, Aoki J, Okazawa Yu O, Takahashi R, Mizukoshi K, Ro H, Ichikawa R, Kure K, Honjyo K, Tsukamoto R.
  • 学会等名: 23th International Congress of the EAES
  • 発表場所: Bucharest, Romania
  • 年月日: 2015-06-03 – 2015-06-06
  • 国際学会
• [学会発表] CHFR methylation is an independent prognostic marker of poor prognosis in gastric cancer. (2015)
  • 著者名/発表者名: Sugimoto K, Humbert A, Lu Z, Chen C, Rodgers K, Lee B, Griffin C, Sato K, Orita H, Ito T, Komiyama H, Kojima Y, Goto M, Tomiki Y, Sakamoto K, Brock M
  • 学会等名: 2015 American Association for Cancer Research Annual Meeting
  • 発表場所: Pennsylvania, USA
  • 年月日: 2015-04-18 – 2015-04-22
  • 国際学会
• [学会発表] Polymeric CTC-chipを用いた大腸癌CTCの検出. (2015)
  • 著者名/発表者名: 呉 一眞, 細谷 理樹, 塚本 亮一, 伊藤 慎吾, 本庄 薫平, 岡澤 裕, 水越 幸輔, 宗像 慎也, 石山 隼, 杉本 起一, 神山 博彦, 小見山 博光, 高橋 玄, 柳沼 行宏, 小島 豊, 五藤 倫敏, 奥澤 淳司, 冨木 裕一, 坂本 一博, 大永 崇
  • 学会等名: 第11６回日本外科学会定期学術集会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2015-04-14 – 2015-04-16
• [備考] 順天堂大学 下部消化管外科
  • URL: http://www.juntendo.ac.jp/graduate/laboratory/labo/kabusyoukakan/