研究課題/領域番号 |
15K10045
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
渡部 剛 東北大学, 大学病院, 講師 (70451573)
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研究分担者 |
伊藤 正敏 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 名誉教授 (00125501)
石田 孝宣 東北大学, 医学系研究科, 教授 (00292318)
渡部 浩司 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 教授 (40280820)
大内 憲明 東北大学, 医学系研究科, 客員教授 (90203710)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | PEM / 18F-FDG / 乳房温存手術 |
研究実績の概要 |
院内倫理委員会の承認を得て、術当日にPET検査を行い、温存手術切除標本の18F-FDG集積を、高分解能Positron Emission Mammography(PEM)で評価した。医療者被曝も検証するため16例の時点で解析したが、浸潤癌病変は100%(12/12),非浸潤癌病変は94.4%(17/18)で検出可能であり、医療者被曝は平均18μSVと低値であった。(Eur Radiol. 2018 May;28(5):1929-1937.) 16例でPEMの集積範囲から2㎝マージンをつけ切除をした場合のシミュレーションを行ったが、これによって新たに断端陽性となる症例はなく、切除量を58%減少できた。(未発表データ)これは適切なナビゲーション手術を行えば、整容性を保ちながら乳房温存手術の適応も広げることができると考える。 さらに我々は18F-FDGを術野で検出可能とするシリコンフォトマルを用いた、高感度薄型小型PEMを作成した。1.5mmx1.5mmx15mmのGAGGピクセルを32x32のマトリクスに配置したシンチレータブロックを,4x4に配置したシリコンフォトマル(Si-PM)アレーに光学結合することにより構成した。これは1.4mm間隔のピクセルを分離)でき、エネルギー分解能は12%、点線源実験では1.3㎜の分解能が得られた。これは、切除範囲の縮小による機能温存が必要な他癌種での応用も期待でき、癌手術のブレークスルーとなる可能性がある。 医療者被ばくが許容範囲内であったため、新たに倫理委員会に申請し、作成した小型PEMでの乳癌進展評価を継続し、また小型PEMの改良も合わせて行っている。
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