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2017 年度 実績報告書

5-ALAによる新しいセンチネルリンパ節転移・断端診断法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15K10062
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

阪口 晃一  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (00405284)

研究分担者 田口 哲也  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80243260)
原田 義規  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (10381956)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード早期乳癌 / センチネルリンパ節 / 5-ALA / PpIX
研究実績の概要

5-ALAはミトコンドリアにおいてグリシンとサクシニル CoAから合成される内因性のアミノ酸であるが、体外から5-ALAを過剰投与すると、正常細胞では蛍光を発しないヘムに速やかに代謝されるが、癌細胞ではporphobilinogendeaminaseの活性が高く、 ferochelataseの活性が低いため、protoporphyrinⅨ(PpIX)が選択的に蓄積される。PpIXは蛍光物質であり、これを検出して癌の診断を行うことが可能となる。既に脳腫瘍や膀胱癌などの蛍光診断で用いられているが、乳癌領域で5-ALAへの応用はまだ多くない。そこで我々は、乳癌領域における5-ALAの可能性を検証した。まず前臨床での研究として、In vitroで乳癌細胞株MCF7,MDA-MB-231と非癌細胞株MCF10Aを用いて5-ALA負荷によるPpⅨ蛍光を確認したところ、癌細胞株と非癌細胞株で蛍光強度の差を認め、臨床応用が可能であることを確認した。前向き臨床試験として10例の早期乳がんの手術患者が本研究に登録された。手術前3時間に5-ALAを経口投与した。25個のセンチネルリンパ節に対して蛍光イメージング、術中凍結切片診断、組織病理学的診断、および統計解析を行った。 5-ALA投与に伴う明らかな副作用は認めなかった。転移リンパ節におけるPpIXの蛍光強度は、非転移リンパ節よりも大きかった。術中凍結切片診断および組織病理学的診断の両方に対して90%以上の感度を得ることができ、偽陰性率は5%未満であった。この結果は、5-ALAによって誘導されるPpIX蛍光測定が早期乳癌患者のセンチネルリンパ節生検における転移診断に寄与する可能性を示している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 5-ALAによる新しいセンチネルリンパ節転移・断端診断法の開発2017

    • 著者名/発表者名
      森田 翠
    • 学会等名
      第19回SNNS研究会学術集会(シンポジウム)

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公開日: 2018-12-17  

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