非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)に対する腹腔鏡下スリーブ状胃切除術(LSG)の効果を評価することを目的とした。LSGを施行した74名中(平均BMI 43.1 kg/m2)、術中肝生検でNASH合併は51例(80%)と高率に認められた。LSG後1年において、平均超過体重減少率は57.0%、レプチン、HOMA-IR、内臓脂肪量、肝容積、平均NASの脂肪化、炎症細胞浸潤、肝細胞風船様変性は初診時に比較して有意に改善、Brunt分類による線維化も7例で寛解した。線維化を有する患者では、肝の脂肪沈着と風船様肝細胞が多く観察された。LSGは、肥満NASH患者に対して治療選択肢として考慮すべきである。
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