研究課題/領域番号 |
15K10084
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
齋木 由利子 東北大学, 医学系研究科, 助教 (80311223)
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研究分担者 |
小川 武則 東北大学, 大学病院, 講師 (50375060)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | タキサン耐性 / ABCB1 / エピジェネティクス |
研究実績の概要 |
①我々の研究室で樹立した食道がんタキサン耐性細胞株3種類についてABCB1の高発現が明らかになったが、その意義をさらに明らかにするためにSiRNAによるノックダウンの実験を行った。その結果、ABCB1をノックダウンすると3種類すべての細胞株において、タキサン耐性が失われることが明らかになった。この結果を論文にまとめ、発表した(Wang R, Tohoku J Exp Med. 2016;240(4):295-301)。 ②平成27年度に、食道がんタキサン耐性細胞株で有為に変化しているマイクロRNA9種類を同定できたため、そのターゲットの遺伝子を調べた。残念ながら、ABCB1がターゲットに含まれていなかった。 ③食道がんタキサン耐性株のABCB1の発現をマイクロRNAが制御している可能性が低くなったため、プロモーター領域のCpGアイランドの再解析を行う事とした。ABCB1のプロモータは上流プロモーターと下流プロモーターの2種類が知られているが、まず、RACE(rapid amplification of cDNA ends)法にてどちらが有為にはたらいているか、調べた。その結果、予想と異なり、下流プロモーターが有為にはたらいていることがわかった。下流プロモーターの周辺のCpGアイランドのメチル化の状態をバイサルファイトシークエンス法を用いて調べた。その結果、耐性株において特異的に脱メチル化状態になっている部分を新規に同定することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
マイクロRNAがABCB1の発現を制御している可能性は低くなったが、研究をCpGアイランドの解析にシフトさせたため、新しい知見を得ることができたため。
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今後の研究の推進方策 |
今回同定したCpGアイランドは、現在まで他に報告のない新規に発見したものなので、できるだけ早く論文にまとめる。 また、食道がんの臨床検体を集め、ABCB1の発現を確かめたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
消耗品購入に関し、キャンペーンにより若干の余剰金が発生した。
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次年度使用額の使用計画 |
細胞培養で使用する消耗品の購入にあてたい。
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