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2015 年度 実施状況報告書

HDAC阻害剤MS-275によるFBXW7発現誘導の胃癌腹膜播種治療への展開

研究課題

研究課題/領域番号 15K10085
研究機関群馬大学

研究代表者

横堀 武彦  群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60420098)

研究分担者 堤 荘一  群馬大学, 医学部附属病院, 講師 (30323356)
宮崎 達也  群馬大学, 医学部附属病院, 講師 (70372349)
酒井 真  群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (70420099)
桑野 博行  群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90186560)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードFBXW7 / 腹膜播種 / 胃癌 / HDAC阻害剤
研究実績の概要

FBXW7は胃癌を含む様々な癌腫で腫瘍抑制因子として報告されている。われわれは以前、胃癌におけるFBXW7低発現は癌進行、予後不良と関連することを報告した。その報告の中で胃癌の代表的な再発様式である腹膜播種再発がFBXW7低発現症例で多いことも明らかにした。そこで胃癌患者の腹膜播種の制御を目指した新規治療ツールの開発のためFBXW7に本研究では注目した。
FBXW7の発現誘導因子としてはp53などが報告されているが、現在抗癌剤として注目されているHDAC阻害剤MS-275がFBXW7発現を誘導することをわれわれは以前報告した。
本研究の目的はHDAC阻害剤MS275のFBXW7発現誘導を介した薬効を腹膜播種モデルで検証することであるが、その感受性制御因子であるFBXW7の胃癌臨床検体での発現意義を現在検討中である。
群馬大学外科診療センターで切除を行った胃癌症例のFBXW7発現を免疫染色法で評価しFBXW7発現と臨床病理学的意義、予後との関連を統計学的に検討している。
使用する腹膜播種モデルについてすでに完成しており、FBXW7発現制御細胞株を樹立後にすぐにマウスへの移植実験を計画している。FBXW7抑制のために当初はsiRNAを用いる計画であったが、現在普及し始めている遺伝子ノックアウト技術であるCRISPR法を用いて胃癌細胞株のFBXW7遺伝子をノックアウトすることで、今後FBXW7とMS275の関係をより詳細に明らかにする計画である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

現在までに臨床検体を用いたFBXW7発現意義の検討もほぼ終了し、FBXW7発現制御細胞株樹立も進行中であることから概ね順調とも言える。

今後の研究の推進方策

当初siRNAを用いたFBXW7遺伝子発現を予定していたが、現在CRISPR法を用いた遺伝子抑制に計画を変更した。このため腹膜播種モデル作成はまだ開始できていないが、この変更により、精度の高いin vivoの遺伝子機能抑制研究を行うことが可能と考えている。細胞株樹立後は早急にMS275の薬効とFBXW7の関係を明らかにするために腹膜播種モデルマウスを用いた検討を行う計画である。

次年度使用額が生じた理由

昨年度、計画した実験は実支出額である1,474,177円で臨床検体を用いたFBXW7とその関連タンパクの免疫染色実験を完遂することができた。

次年度使用額の使用計画

次年度使用額25,823円は継続中のin vitroでのFBXW7機能解析研究、細胞培養消耗費の購入に使用予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] Establishment of a novel method to evaluate peritoneal microdissemination and therapeutic effect using luciferase assay.2016

    • 著者名/発表者名
      Takahashi R, Yokobori T, Osone K, Tatsuki H, Takada T, Suto T, Yajima R, Kato T, Fujii T, Tsutsumi S, Kuwano H, Asao T.
    • 雑誌名

      Cancer Science

      巻: 107(3) ページ: 341-346

    • DOI

      10.1111/cas.12872.

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり

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公開日: 2017-01-06  

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