研究課題
腫瘍抑制因子FBXW7の発現意義を免疫染色法にて胃癌臨床検体で評価した。101症例の胃癌臨床検体を用いてFBXW7発現を解析した結果、FBXW7低発現群に予後不良症例が多い傾向を確認することができた(P=0.07)。この結果はFBXW7 mRNAを評価した以前の報告に矛盾しない結果であった。さらにHDAC阻害剤MS-275によるFBXW7発現誘導実験を行いFBXW7の発現誘導を確認することができた。また、今回の検討で胃癌臨床検体だけでなく術前放射線化学療法を受けた食道扁平上皮癌患者の治療前生検検体におけるFBXW7発現の意義を免疫染色法で評価した。その結果、治療前にFBXW7発現が低下していた症例は有意に治療抵抗性を示し、病理学的治療効果判定で完全奏功症例が有意に少ないことが明らかとなった。この臨床検体での知見を再検証するためにin vitro解析も施行した。in vitro解析ではFBXW7と抗がん剤、放射線感受性の関係を明らかにするためにFBXW7を強制発現させたがん細胞株にCDDP, ネダプラチン、放射線照射を加え、そのFBXW7強制発現が細胞生存率に与える影響を評価した。その結果、腫瘍抑制因子FBXW7高発現癌細胞は有意に細胞生存が抑制されることが明らかとなった。これらのデータをまとめた論文はJournal of Surgical Oncology誌に2018年5月に受理となった。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (9件) (うち国際共著 2件、 査読あり 9件、 オープンアクセス 2件)
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