研究課題/領域番号 |
15K10095
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
志村 匡信 三重大学, 医学部附属病院, 医員 (90734575)
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研究分担者 |
問山 裕二 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00422824)
毛利 靖彦 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70345974)
楠 正人 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50192026)
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研究期間 (年度) |
2015-10-21 – 2018-03-31
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キーワード | 胃癌 / 腹膜播種 / エピゲノム変化 / 癌性腹水 |
研究実績の概要 |
胃癌腹膜播種は胃癌の転移再発形式として最も頻度が高く、未分化型癌では特に高率に認められる。播種が進行すると全身状態は急速に悪化するため、腹膜播種の治療は胃癌治療の中でも非常に重要な位置を占め、その成績は胃癌の予後を大きく左右するといえる。近年胃癌全体に対する全身化学療法の効果が期待できるようになったが、胃癌腹膜播種に対しては、近年の化学療法の進歩を考慮に入れても、いまだに標準的治療と言うべき治療効果が望める治療法が存在しないのが現状である。 我々は胃癌腹膜播腫進展のメカニズム解析とその診断マーカーに注目し、研究を進めてきた経緯があり、近年ではnon-coding RNA等のエピゲノム変化においても、バイオマーカーとしての有用性に注目してきた。Okugawaらは胃癌組織においてlong noncoding RNAs(IncRNAs)であるHOX-Antisense Intergenic RNA(HOTAIR)が腹膜播種のバイオマーカーとなりうることを報告した(Carcinogenesis. 2014)。またImaokaらはEMTに深く関与しているmiR-203の胃癌患者での血清レベルが、リンパ節、腹膜播種などの転移と有意に相関し、再発、予後を規定すると報告した(Gastric Cancer. 2015)。さらに今後、胃癌患者の腹水あるいは腹腔洗浄液中のエピゲノム変化と腹膜播種に関しても鋭意研究をすすめる方向である。 当該研究課題に関してだが、胃癌同時性腹膜播種に該当する症例の、癌性腹水をサンプルとして鋭意収集している段階であるが、現状ではサンプル数が十分でなく、エピゲノムの定量は未施行であるのが現状である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
該当症例数が少なくサンプルが集まりづらい。
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今後の研究の推進方策 |
該当症例が関連施設等にも存在しないか情報を収集する。
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次年度使用額が生じた理由 |
目的とするエピゲノム同定のための材料等を若干購入したものの、該当サンプル数が少なく 実験計画が十分すすんでおらず、次年度使用額が大きくなった。
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次年度使用額の使用計画 |
該当症例が関連施設等にも存在しないか情報を収集してサンプル数を増やすよう心がけ、実験計画をすすめる。
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