研究課題/領域番号 |
15K10108
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
喜多 芳昭 鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 助教 (30570692)
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研究分担者 |
盛 真一郎 鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 助教 (00620519)
奥村 浩 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (10398282)
内門 泰斗 鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 特任准教授 (30464465)
馬場 研二 鹿児島大学, 附属病院, 医員 (30642615)
夏越 祥次 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (70237577)
石神 純也 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (90325803)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 幹細胞マーカー |
研究実績の概要 |
①幹細胞マーカー発現の膵臓癌細胞株Capan-1のCD133高・低発現株とEpidermoid癌細胞株であるKB cellにTP高発現させたKB/TP cellで共培養を行い,マイクロアレイを用いた網羅的遺伝子解析を行い,Notch signalingを司る遺伝子群が著明に変化していることが判明した.②上記より,正常組織の分化に関与すると同時に,様々な固形腫瘍においては血管新生の制御および腫瘍増殖に関与していると報告されているNotch1の発現に注目し,食道扁平上皮癌の手術切除標本を用いて解析し,腫瘍におけるNotch1発現が,腫瘍の臨床病理学的因子ならびに生命予後と関連することが明らかとなった.さらに,腫瘍先進部で間質に接する部分での腫瘍細胞の形態と核におけるNotch1発現に注目し,その発現パターンが大きく3つに分類できることを見出した.この分類の1つはNotch 1単独の発現評価と比較して,さらに強く腫瘍の臨床病理学的因子ならびに生命予後と関連することを見出し,現在論文投稿中である.③上記に,並行してNon-coding RNAであるmicro RNAに関するマイクロアレイも行い,有力な3つの細胞競合に関わるmicro RNAを抽出した.現在おのおののmicroRNAの臨床サンプルでの発現確認,標的遺伝子の検索,ルシフェラーゼアッセイによるmRNA抑制確認を開始し,結果によっては機能解析まで視野に入れて研究を進めている.うちmiR 375については,膵癌と食道癌においては、論文報告した.④切除癌組織を用いた腫瘍関連繊維芽細胞(Cancer Related Fibroblast)の培養は難航しており,培養条件変更中である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通りにマイクロアレイの結果から遺伝子群を抽出,Notch1に関しては,論文投稿中,non-coding RNAに関しても,miR-375に着目して,その機能解析結果が2編の論文(①Osako Y, et al, Regulation of MMP13 by antitumor microRNA-375 markedly inhibits cancer cell migration and invasion in esophageal squamous cell carcinoma. Int J Oncol. 2016 Oct 21. doi: 10.3892/ijo.2016.3745.②Yonemori K,et al,ZFP36L2 promotes cancer cell aggressiveness and is regulated by antitumor microRNA-375 in pancreatic ductal adenocarcinoma. Cancer Sci. 2017 Jan;108(1):124-135))としてアクセプトされた.しかしいまだ,「実験動物を用いたvivo解析」まで到達していない.
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今後の研究の推進方策 |
マイクロアレイを用いた単純な遺伝子解析では,想像していたより,遺伝子発現の変化は小さなものであった.現在,non-coding RNAに注目しており,抗癌剤の奏功・耐性の解明も視野において研究計画している.
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