研究課題/領域番号 |
15K10117
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
谷島 聡 東邦大学, 医学部, 助教 (00408931)
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研究分担者 |
島田 英昭 東邦大学, 医学部, 教授 (20292691)
根本 哲生 東邦大学, 医学部, 准教授 (70242203)
名波 竜規 東邦大学, 医学部, 助教 (90385831)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 胃癌 / 腫瘍マーカー / 抗体型腫瘍マーカー / ELISA / SEREX / HSP70 / KM-HN-1 / NY-ESO-1 |
研究実績の概要 |
腫瘍抗原に対する抗体反応を利用した腫瘍マーカーである血清p53抗体は、食道癌・大腸癌・乳癌の 3 種に対して 2007年に保険収載されてから10年が経過した。現在、同様の手法を用いてHSP70、KM-HN-1、NY-ESO-1など複数の分子に関して臨床検体を用いた研究を行っている。 HSP70およびKM-HN-1cDNA の塩基配列をアミノ酸配列に変換し、MHCPred ウェブサイト (http://www.jenner.ac.uk/MHCPred/) を用いてクラスII 抗原部位を検索し、その領域を含むペプチドを人工合成した。ウエスタンブロット法にて、HSP70およびKM-HN-1cDNAを標的とする血清抗体陽性率を検討した。次に、アミノ末端にビオチンを付加しておき、予めアビジンを固相化したプレートを用いて合成ペプチ ドを特異的に結合させ、洗浄後に血清抗体と反応させ、ペルオキシダーゼ標識抗ヒトIgG 抗体を用いて血清抗体レベルを測定した(ELISA)。健常者血清に比べ患者血清の抗体レベルが有意に高いペプチドを選択した。 東邦大学医療センター大森病院で入院・加療した胃癌患者の血清を文書により本人の了解を得てスクリーニング用いた。(「悪性腫瘍における新規腫瘍マーカーの探索と有用性の検討」承認番号:21-74)また、文書により了解を得た健常者の血清をコントロールとして用いた。健常者は、癌検診において固形癌を有していないと診断された50歳以上の100名である。解析対象の胃癌症例の血清は、治療前後に採取し、血清分離後にマイナス80度で凍結保存したものを使用した。 Pilot study の結果は後述の学会で発表してきたが、さらなる改良を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画4年間の3年目であり、当初計画に基づく研究計画を順調に実施している。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画4年間の1,2年目は、当初計画に基づく研究計画を順調に実施できた。しかしながら、血清中のHSP70抗体やKM-HN-1抗体は、当初期待したレベルの陽性率に達しなかったため、単独で新たな腫瘍マーカーとして利用できる可能性は少ないと判断された。NY-ESO-1など他の血清抗体マーカーと併用することで、従来の抗体マーカーを凌駕する検査方法として開発できる可能性がある。研究3年目である平成29年度には、胃癌切除標本の免疫染色を行いタンパクレベルでの発現を確認する。また最適の血清抗体併用方法を探索する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
既存の検査機器や電子機器(コンピュータなど)を一新する予定であったが、故障なく使用できたため購入しなかった。次年度は、新規購入予定である。 実験の系も予定通り確立でき、次年度は蓄積した臨床サンプルを多く解析するため、実験試薬の購入を予定している。
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次年度使用額の使用計画 |
ELISAキットおよび実験試薬や免疫染色における抗体の購入、解析用コンピュータの購入を予定している。
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