研究課題/領域番号 |
15K10117
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
谷島 聡 東邦大学, 医学部, 講師 (00408931)
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研究分担者 |
島田 英昭 東邦大学, 医学部, 教授 (20292691)
根本 哲生 東邦大学, 医学部, 准教授 (70242203) [辞退]
名波 竜規 東邦大学, 医学部, 助教 (90385831)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 胃癌 / 腫瘍マーカー / 抗体型腫瘍マーカー / ELISA / SEREX / HSP70 / KM-HN-1 / p53 |
研究実績の概要 |
HSP70とKM-HN-1はp53と同様に生物学的悪性度を反映する分子であることから、両者を併用することで、治療感受性予測、治療後の予後や転移率などをより正確に推測することが可能となると考えられる。この解析法を開発することで、胃癌以外の固形癌の診断・治療へも応用可能であり、臨床上の有用性が高く発展性がある研究と思われる。 昨年度は、ニボルマブが保険収載され、胃癌治療における新しい選択肢が増えた。しかしながらニボルマブの治療効果を予測するバイオマーカーの探索研究の分野では期待された結果は得られていない。我々はPD-L1を東邦大学医療センター大森病院で入院・加療した胃癌患者の血清を用いてELISAキットによる測定を行い、臨床データと併せて論文報告を行った。また、第118回外科学会にて胃癌症例におけるRalAの免疫染色の結果と臨床データを発表した。 次年度は、HSP70、KM-HN-1ならびにp53の両者を固相化したELISAキットを作製して、血清抗体価を測定し両者を併用した場合の抗体価とそれぞれの標的抗原に対する単独抗原に対する抗体価との相関関係を検討する予定である。深達度、リンパ節転移、遠隔臓器転移との相関関係を検討する。また、化学療法施行症例においては、治療感受性との相関関係を検討する。再発症例においては、再発時期、予後との相関関係を検討する。いずれの臨床病理学的検討においても血清 HSP70 抗体や血清KM-HN-1抗体が独立した危険因子あるいは予後因子であるか否かについて検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究計画4年間の1-3年目は、当初計画に基づく研究計画を順調に実施できた。しかしながら、4年目は血清中のHSP70抗体やKM-HN-1抗体は、当初期待したレベルの陽性率に達しなかったため、単独で新たな腫瘍マーカーとして利用できる可能性は少ないと判断された。他の血清抗体マーカーと併用することで、従来の抗体マーカーを凌駕する検査方法として開発できる可能性を現在探索中である。
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今後の研究の推進方策 |
研究最終年度である令和元年度には、他の候補の血清抗体で胃癌切除標本の免疫染色を行いタンパクレベルでの発現を確認する。また最適の血清抗体併用方法を探索する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
既存の検査機器や電子機器を一新する予定であったが、故障なく使用できたため購入しなかった。実験の系も予定通り確立でき、次年度は蓄積した臨床サンプルの解析と、大量の免役染色を行うため、ELISAキットおよび実験試薬や免疫染色における抗体の購入を予定している。
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