研究課題
1.PTB1関連microRNAsであるmiR-1,-133bが大腸がんでがん抑制的に機能していることを見出した。PTBP1が大腸腫瘍(ポリープも含め)で発現亢進していることを見出した。miR-1,-133bがPTBP1の発現抑制を介して、Warburg効果を調節いていることを見出した。これらの事実によりPTBP1は大腸がんの発がん初期に関わる重要ながん抑制遺伝子であることが示唆されたのと同時にその発現機構にmiRの発現異常が深く関わっていることが示唆された。2.様々な抗がん剤耐性株でPKM1が耐性機序及び、マーカーとして機能していることを見出した。3.RNAヘリケースであるDDX6はこれまで大腸がんでがん遺伝子として機能していることを報告してきたが、胃がんにおいても発現が亢進していることが明らかになった。更に、Warburg効果のみならず、様々ながん遺伝子機能を有するc-Mycとの関連性が明らかになりつつある。
2: おおむね順調に進展している
大腸がんにおいて、miR-1,-133bががん抑制的に機能していることを見出し報告した。またこれらのmiRは、Warburg効果で中心となっているであろう、PTBPを標的とすることで、Warburg効果を調節していることを明らかにした。
現在、RNAヘリケースであるDDX6が胃がんにおいて発現亢進しており、Warburg効果の中心遺伝子であるとc-Mycとの関連性を解析しているため、これを中心に検討を進める。PKM1の抗がん剤耐性機構に関しても、更に深く追及していく。更に、miR-145がWarburg効果関連遺伝子を調節していることを見出しており、これらのmiRを主体として臨床応用への可能性を検討していく。
翌年にまとまった試薬および実験器具を購入する予定のため
物品費のほかに、旅費、人件費などにも使用する予定
すべて 2016
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (3件)
Oncotarget
巻: 7(14) ページ: 18940-52
10.18632/oncotarget.8005.
Biochem Biophys Res Commun.
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10.1016/j.bbrc.2016.03.074.