研究課題
ワーバーグ効果の中心的遺伝子の1つである、c-Mycが胃癌でRNAヘリケースDDX6により調節を受け発現が亢進していることを見出した。DDX6はMIR143/145やMIR124というワーバーグ効果に影響するmiRNAによって発現が調節されており、更にDDX6の下流にc-Mycが存在するというaxisが明らかとなった。このことはmiRNAから特異的な現象を突き止め、詳細な機構が分子レベルで明らかになったことを意味する。また、前年度まで研究してきたPTBP1とDDX6はRNA結合蛋白であり、いずれもIRES構造に結合し易いことから、癌の発育・進展において非常に近い距離で機能していることが示唆される。調節するMIRも近似しており、1つのシステムを構築していると考えられる。更にPTBP1を標的とするmicroRNAはMIR124やMIR133bなど臓器特異的なmiRNAによって調節されていることを報告してきたが、更にPTBP1を標的とするmiRNAの検証を進め、脳特異的MIR137、筋肉特異的MIR206によってPTBP1が調節されて、下流のPKMアイソフォームが調節されていること、また肝臓特異的MIR122によりPKMそのものが調節されていることが明らかとなった。次年度はこれまでの成果を基に、miRNAの臨床応用に向けた検討を進めていくことを大目標とし科研費を取得した。
研究室ホームページに関しては適宜改変を計画しており次回改変時に更に具体的な事項を記入する予定である。
すべて 2018 2017 その他
すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)
Molecular Carcinogenesis
巻: 57(5) ページ: 579-589
10.1002/mc.22781.
International Journal of Molecular Sciences
巻: 19(5) ページ: 1276
10.3390/ijms19051276.
https://www.osaka-med.ac.jp/deps/sur/html/laboratory.html