研究課題/領域番号 |
15K10174
|
研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
海堀 昌樹 関西医科大学, 医学部, 准教授 (30333199)
|
研究分担者 |
近江谷 克裕 国立研究開発法人産業技術総合研究所, その他部局等, 研究員 (20223951) [辞退]
植村 芳子 関西医科大学, 医学部, 教授 (50148508)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | 癌光イメージング法 / 迅速定量病理診断法 / CEA / 大腸癌 / 大腸癌転移性肝癌 / 腹膜播種性転移 / リンパ節転移 |
研究実績の概要 |
目的:癌抗体マーカーと発光タンパク質を融合したプローブである抗carcinoembryonic antigen (CEA)-far-red bioluminescent probe (FBP)抗体を用いた癌細胞内のCEAの同定は、CEAを産生している消化管原発の腫瘍病巣のみならず、転移した腫瘍病変でも応用(同定)できる可能性がある。大腸癌および胃癌(CEA産生)の肝転移・リンパ節転移・腹膜播種性転移等の病変でも抗CEA-FBP抗体を用いた癌光イメージングが可能かどうかはこれまで詳細に検討されていない。今回我々は、過去に外科切除された転移巣の組織切片を用いて、抗CEA-FBP抗体を用いた癌光イメージングの発現有無を検討する。 予想される結果:CEAを産生している転移性の腫瘍に対しても本法は応用可能である。この点については、原発巣(大腸癌もしくは胃癌)でもCEAを発現しているという証明が必要なので、原発巣と転移巣の両方に対して抗CEA-FBP染色が必要。 エンドポイント:①本法が転移巣(胃癌・大腸癌肝転移、その他リンパ節転移、腹膜播種性転移にても検討)応用が可能か否か?→応用可能であれば、抗原-抗体反応に数時間incubationする必要があった従来法の免疫組織化学と比較して、短時間で判定が可能となり、術中迅速診断などでの有用性が高い。 ②稀な症例への応用、分化の悪い転移性腫瘍(低分化型胃癌;porの肝転移)は、光顕 (組織形状HE染色)のみでは原発巣の推定が困難なことがあり、免疫組織化学染色を併用して判断することが多い。本法を用いて腫瘍組織にCEAを同定が可能か否か? →肝細胞癌(HCC)などではなく消化管を原発とした腫瘍の転移であることの推定が短時間で可能となる。ただしNegative controlとして抗CEA-FBPが原発性肝癌 (肝細胞癌)で反応しないことを示す必要あり。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
癌抗体マーカーと発光タンパク質を融合したプローブである抗carcinoembryonic antigen (CEA)-far-red bioluminescent probe (FBP)抗体の最適化条件が現在やっと設定することができた。今後臨床検体の測定を早急に実施予定である。
|
今後の研究の推進方策 |
大腸癌転移巣(大腸癌肝転移、その他リンパ節転移、腹膜播種性転移)での癌抗体マーカーと発光タンパク質を融合したプローブである抗carcinoembryonic antigen (CEA)-far-red bioluminescent probe (FBP)抗体を用いた発光実験の実施が急務である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
研究協力者への機器運搬費用確保するため、研究費の使用を控えていた。
|
次年度使用額の使用計画 |
必要な消耗品等で使用する予定です。
|