研究課題/領域番号 |
15K10176
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
權 雅憲 関西医科大学, 医学部, 教授 (70225605)
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研究分担者 |
海堀 昌樹 関西医科大学, 医学部, 准教授 (30333199)
藤澤 順一 関西医科大学, 医学部, 教授 (40181341)
藤堂 具紀 東京大学, 医科学研究所, 教授 (80272566)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 肝細胞癌 / ウイルス療法 |
研究実績の概要 |
(1)肝細胞癌に対するT-01の抗腫瘍効果の評価として、ヒト肝細胞癌細胞株(HuH-7、KYN-2、PLC/PRF/5)を用いて、ヌードマウス同所・腹膜播種モデルにおけるT-01の抗腫瘍効果や安全性を検討した。T-01は、ヒト肝細胞癌細胞株,ヌードマウス同所・腹膜播種モデルにおいて腫瘍増殖を有意に抑制した。 (2)マウス肝癌株(Hepa1-6)の同種両側側腹部皮下腫瘍モデル(C57BL6)マウスに対し、T-01の非接種部位に対する特異的抗腫瘍免疫効果の検討を詳細に検討した。また、C57BL6マウスにマウス肝細胞癌株(Hepa1-6)を両側側腹部に同種移植し、片側の腫瘍内にT-01を投与したモデルで、T-01接種側ならびに非接種側の腫瘍径を測定し、抗腫瘍効果を検討した。さらに、T-01の非接種部位に対する特異的抗腫瘍免疫効果は、ELISpot assayや病理学検査(CD8,CD4)などを用いて検討した。腫瘍体積における縮小効果の検討においては、T-01接種側ならびに非接種側への抗腫瘍効果を認めた。また抗腫瘍免疫効果の検討にでは、マウス脾臓細胞におけるELISpot Assayでmock群に対しT-01接種群はIFN-γの有意な発現増加を認めた。また皮下腫瘍に対する病理学的検討では、mock群に対し治療/非治療の両側ともにCD8陽性細胞の有意な増加を認めたがCD4の増加は有意差は認めなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定していた実験において、T-01の抗腫瘍免疫を介した抗腫瘍効果を明らかにした。
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今後の研究の推進方策 |
H29年度:肝細胞がんに対し、臨床において主に使用されているソラフェニブとの併用を検討する
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次年度使用額が生じた理由 |
分担研究者(藤堂)のウィルス作成が少し遅延したため。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度のウィルス作成の物品費として使用を予定している。
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