本研究は膵神経内分泌腫瘍(PanNEN)の新規肝転移関連タンパク質を発見することを目的とした。PanNENの切除標本をサンプルとして、膵原発腫瘍と肝転移巣のタンパク質発現を同一症例間で網羅的に比較解析し、肝転移巣で発現が相対的に高いANXA6、CNPY2、RAB11B、TUBB3を転移関連タンパク質の候補タンパク質として選択した。PanNEN切除例70例の膵原発腫瘍において、これら4種類の候補タンパク質の発現を免疫組織化学で評価し、その発現と臨床病理学的因子との関連性を統計学的に解析したところ、CNPY2がPanNENの新規肝転移関連タンパク質であることが明らかになった。
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