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2016 年度 実施状況報告書

幹細胞移植による心筋再生療法-アクチン重合制御因子Fhod3を用いた新たな試み-

研究課題

研究課題/領域番号 15K10219
研究機関九州大学

研究代表者

帯刀 英樹  九州大学, 大学病院, 講師 (40343321)

研究分担者 大石 恭久  九州大学, 大学病院, 助教 (20529870)
藤本 智子  九州大学, 大学病院, 助教 (40567377) [辞退]
牛島 智基  九州大学, 大学病院, 助教 (70529875)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード心筋疾患外科学 / サルコメア / Fhod3
研究実績の概要

平成27年度は、第1段階としてFhod3ノックアウトマウスへのFhod3強制発現の効果を確認した。Fhod3ノックアウトマウスは胎生早期に致死(心臓死)となるが、βMHCをプロモーターとしてFhod3を強制発現することにより、胎生終期まで生存が可能であることを明らかにした。同時に、心臓の発達・成熟が正常と同程度であることも確認した。このことより、Fhod3が心筋サルコメア内でアクチンフィラメントの制御に関わっているという過去の知見を踏まえ、Fhod3は胎生期における心筋発達に重要な役割を果たしていることが示唆された。
このことを受けて、平成28年度には第2段階として、正常発生した心臓において後天的に心臓特異的にFhod3をノックアウトさせたコンディショナル・ノックアウトマウスを作出して、Fhod3の心臓における役割を明らかにする実験にうつった。Cre-loxPシステムを用い、新生仔期にFhod3を心臓特異的にノックアウトさせ、心臓の形態特徴を解析した。その結果、新生仔期にFhod3をノックアウトした心臓ではサルコメア構造が失われ、個体は新生仔期に死亡した。このことより、Fhod3は胎生期における心筋発達に必須であるばかりでなく、出生後の心臓における心筋発達に重要な役割を果たしていることが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定通りに胎生期、新生仔期における心臓でのFhod3の役割は明らかにしつつある。

今後の研究の推進方策

第2段階にひきつづき、成獣期での心臓におけるFhod3の役割を明らかにする実験を追加し、その後第3段階にうつる予定とする。

次年度使用額が生じた理由

研究を進めていく上で必要に応じて研究費を執行したため当初の見込み額と執行額が異なった。

次年度使用額の使用計画

当初の研究計画に加えて成獣期での心臓におけるFhod3の役割を明らかにする実験を追加する為、必要な物品を購入予定。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Transgenic Expression of the Formin Protein Fhod3 Selectively in the Embryonic Heart: Role of Actin-Binding Activity of Fhod3 and Its Sarcomeric Localization during Myofibrillogenesis2016

    • 著者名/発表者名
      藤本 智子
    • 雑誌名

      PLoS ONE.

      巻: 11, (2), ページ: e0148472-

    • DOI

      http://doi.org/10.15017/1654755

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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