研究課題
平成27年度に、研究計画第1段階として、コンベンショナルノックアウトマウスを作成し、Fhod3が心臓の発生・胎生期の発達の制御に不可欠であることを示した。続いて、平成28年度に、研究計画第2段階として、コンディショナルノックアウトマウスを作成し、正常発生した心臓においてもFhod3が心筋の成熟に必須であることを示した。一方で、新生仔期では必須であるFhod3が、成獣期に後天的にFhod3をノックアウトしても、生存に大きな影響を与えないことが、研究を進めていく中で明らかになり、成獣期におけるFhod3の機能解析を行うことが必要となった。平成29年度には、成獣期におけるFhod3の機能を明らかにするために、コンディショナルノックアウトマウスを新たに作成した。結果、胎生期・新生仔期にはサルコメア構造の維持にFhod3が必須であったが、成獣期ではFhod3がノックアウトされてもサルコメア構造は保持されたままであった。コンディショナルノックアウトマウスは、薬剤負荷により心機能が大きく損なわれることを示し、Fhod3が成獣期には心機能の維持に重要な役割を果たすことを明らかにした。本年度の研究内容をすでに論文発表済みである。
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Journal of Biological Chemistry
巻: 293 ページ: 148-162
10.1074/jbc.M117.813931