研究課題/領域番号 |
15K10228
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
内藤 祐次 横浜市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員研究員 (60328466)
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研究分担者 |
磯 達也 群馬大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (10400756)
黒部 裕嗣 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (30380083)
粕谷 健一 群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (60301751)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 再生血管リモデリング異常 / miRNA / 網羅的解析 |
研究実績の概要 |
平成27年度は以下の実験内容を遂行する計画でありましたが,それらの昨年度における進捗状況,実績を報告いたします. 1.再生血管リモデリング異常に関与するmiRNA の同定:研究の概容として,1)マウスへの再生血管の移植,2)組織標本作成およびmiRNA の網羅的解析についてそれぞれ内容を報告します. 1)マウスへの再生血管の移植について:生分解性ポリマーから人工血管を作成し,骨髄単核球成分を人工血管に播種,C57BL6 マウスの下大静脈に移植することが当実験の目標でありました.再生血管の作成には,生分解性ポリマー(PGA, PCLA)を用いて自作にて行なう予定でありましたが,当初の方法は材料が海外の企業から調達されており,その材料を確保するために国内の企業等に打診し,その作成方法を現在も模索している状況です.当実験では骨髄細胞を人工血管に播種する細胞播種群と細胞播種なし群を作成しますが,マウスからの骨髄採取を行い,プロトコールに従い骨髄単核球成分を確保できることを確認しました.2) 組織標本作成およびmiRNA の網羅的解析について:Naito らの報告(Cells TissuesOrgans. 2012)に準じて組織よりRNA を抽出し,RNAが抽出できることを確認しました.マイクロアレイで網羅的遺伝子解析を行うのに十分なRNAを確保するには10個体ほどの検体が必要なことが確認されました。
2.同定されたmiRNA の血中バイオマーカーとしての有用性の判定:当該年度においては実験モデルが作成できなかったため,報告できる研究報告はございません.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
1. 再生人工血管作成の困難性 本研究においては,Roh らの報告(Biomaterial 2007)に準じて生分解性ポリマーから人工血管を作成する予定でありましたが,論文内にある再生人工血管の作成方法は,米国におけるConcordia社製のPGA meshを用いたプロトコールで作成されており,それらを日本国内で提供している企業がなく,Concordia社から材料を購入を当初は計画しておりました.その後の検討で,Concordia社から製品を購入する場合,製品の性質上(加水分解の可能性)その品質が保たれるかは不明であるため,国内での材料確保を模索している状況です.
2. 研究実施施設の変更 研究代表者の異動に伴い主たる研究実施施設が変更となりましたため,研究の一時中断期間が生じてしまいました.
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今後の研究の推進方策 |
当該年度の研究遅延理由をふまえて以下の改善を行う方針です. 1. 再生人工血管の確保 当該研究が当初行われた実験グループに作成を依頼し,品質の確保された輸送方法で日本への配送を検討する.また,PGA等の生体吸収性素材を加工できる国内大学等の研究施設,および企業に打診し,PGA meshの作成,加工を依頼する.
2. 新たな素材を用いた再生人工血管の作成および研究課題の検討 上記方法にてPGAを用いた再生血管の確保が困難な場合には,当初の計画を大幅に変更し新たな素材を用いた研究の遂行も検討する.国内企業ではcollagenなどの生体適合性素材を基盤材料とした生体補填材料を提供しており,それらを用いた人工血管の作成,および研究課題を計画する.
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次年度使用額が生じた理由 |
当該年度は研究に必須である材料の調達が困難であったこと,また研究代表者の異動があったたため,研究に遅れが生じ,繰越金が生じた.
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次年度使用額の使用計画 |
当該年度に計画されていた,1.再生血管リモデリング異常に関与するmiRNA の同定,2.同定されたmiRNA の血中バイオマーカーとしての有用性の判定に充当する方針.
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